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なでしこL昇格お任せ!鮫島 仙台で点取り屋に“変身”

[ 2012年8月22日 06:00 ]

ベガルタ仙台のユニホームを着て、背番号9を披露する鮫島

 フランス1部モンペリエから、2部のなでしこチャレンジリーグのベガルタ仙台レディースに移籍した、なでしこジャパンのDF鮫島彩(25)が21日、仙台市内で入団会見を行った。なでしこジャパンでは不動の左サイドバック(SB)として活躍中だが、新天地ではFWや攻撃的MFで起用される見通し。背番号9を背負う点取り屋の“ニュー鮫ちゃん”がゴール量産で、仙台のなでしこリーグ昇格の原動力となる。

 鮫島が約7年5カ月ぶりに第二の故郷に戻ってきた。なでしこジャパン不動の左SBも、仙台・常盤木学園高時代はFWとしてプレーしており、再び杜の都で攻撃的な選手として再出発する。

 「求めているのはゴール前でたくさんボールを触れるプレー。積極的な攻撃参加を見てもらいたい。“攻撃的なポジションでやらせてほしい”と監督にさりげなくというか、強くお願いした」

 新たな背番号は思い入れの強い「9」に決まった。「9番といえば攻撃的なポジションのイメージ。(06~11年に在籍した東京電力)マリーゼでもつけていた番号なのでうれしい」。左SBのイメージが強いが、もともとは前線の選手。マリーゼでは1、2部通算98試合で18得点した。千葉泰伸監督(41)も「スピードを生かすには前の方が決定機を生み出せる。サイドハーフかFWか今後のトレーニングで見極めたい」と明言。4―2―3―1を採用する仙台では左MFか1トップで起用される可能性が高い。

 欧州の強豪から国内2部相当の立ち上げ1年目のチームへ異例の移籍。「本当に悩んだ」末の決断だった。決め手になったのがマリーゼのチームメートへの思いだ。福島・Jヴィレッジを本拠として、なでしこリーグに参戦していたマリーゼは東日本大震災の影響で休部。そのマリーゼを移管する形で誕生したのが仙台。「マリーゼの仲間ともう一度サッカーをやりたいという気持ちが強かった。仙台でサッカーをやることが前に進むためには必要だと思った」

 震災で大きな被害が出た東北地方。「女子サッカーで活気が出るようにしたい」という熱い思いも決断を後押し。「仙台が大好き。お世話になった方々にプレーを見てもらえるのが楽しみ」。攻撃的な“ニュー鮫ちゃん”のデビュー戦は9月16日のホームAC長野戦(ユアスタ)。東北の地で新境地を開く。

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