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万全ホットライン!沢―宮間“コンビ弾”五輪初戦で狙う

[ 2012年7月24日 06:00 ]

笑顔を見せる沢

 25日の1次リーグ初戦でカナダと対戦する、なでしこジャパンは23日、コベントリーで練習を行った。前日の非公開練習ではセットプレーなどを入念にチェックし、MF沢穂希(33=INAC神戸)はキッカーのMF宮間あや(27=岡山湯郷)のボールから直接決めるゴールをイメージ。五輪初得点を決めた08年北京五輪初戦ニュージーランド戦や11年W杯ドイツ大会決勝米国戦と同様、宮間―沢のホットラインで五輪のスタートを切る。

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 沢の脳裏に歓喜のシーンが描かれた。初戦3日前の22日に非公開で行われた練習。セットプレーなど本番を想定した中身の濃い時間をこなしたようで、エースの顔は自信に満ちあふれていた。

 「宮間選手のボールは直接当てるだけでいい。いいキックを蹴ってくれる分、自分のところに来たら決めたいですね」

 沢が「魔法」と称する多彩で正確なキックを持つ宮間。絶大な信頼を寄せる職人とのコラボレーションでこれまでも数々の歴史を刻んできた。

 4年前の北京五輪初戦。格下のニュージーランド相手に1点のビハインドのピンチから、後半41分に宮間のFKを沢が右足ボレーで合わせた。3度目の五輪でマークした初ゴールは値千金の同点弾。この1点が、過去最高の4位という結果につながった。

 昨夏のW杯決勝米国戦も1―2の延長後半12分に宮間の左CKをニアに走り込んだ沢が決めた。土壇場で再度追いついたことで呼び込んだPK勝ち。初めて世界の頂点に立った。

 佐々木監督も仕上がりに太鼓判を押した。「沢は大丈夫。カミソリスライディングが怖いぐらいだったよ」。指揮官が高く評価するボール奪取能力は健在で、主力組のボランチに入った23日の紅白戦でも果敢なスライディングを披露。戦闘モードに入ったことを証明した。

 「どういう形であろうと、得点できるに越したことはない。少しでも得点チャンスが増えるよう、得点に絡むプレーをしたい」

 11日のオーストラリア戦では360日ぶりの代表ゴールを決めた。復調気配のエースが宮間との協奏曲で完全復活する。

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