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福元VS海堀 なでしこGK最終決戦!豪州戦でガチンコ勝負

[ 2012年7月10日 06:00 ]

正GK争いをする福元(左端)と海堀(右隣)がフィジカルトレーニングで先を争うようにダッシュ

キリンチャレンジ杯 なでしこジャパン―オーストラリア女子代表

(7月11日 国立)
 ロンドン五輪に向けたなでしこジャパンの国内合宿が9日、千葉県内でスタートした。佐々木則夫監督(54)は11日の壮行試合オーストラリア戦(国立)で、GKの福元美穂(28=岡山湯郷)と海堀あゆみ(25=INAC神戸)をともに出場させることを明言した。五輪1次リーグ初戦で対戦するカナダを想定したテストマッチで、守護神の座を狙う2人を競わせる考えだ。
【メンバー 日程】

 ロンドン五輪に向けた調整が本格的に始まった。合宿初日の練習前に公式会見に臨んだ佐々木監督は、開幕までの期間で守護神を誰にするのかを見極める考えを示した。

 「現時点での背番号1の評価は福元。だが、それに対して海堀が奮起してほしい」。その試金石となるのが、仮想カナダと位置づけるオーストラリア戦。指揮官はGKの起用法について「GKはどちらも使おうと思っている」と明言した。国際AマッチでGKを2人起用するのは異例だが、同じ相手との対戦の中で正GKの適性をチェックする狙いがあるようだ。

 6月のスウェーデン遠征までは海堀が背番号1を背負っていた。だが、同18日の米国戦で海堀は4失点。福元は同20日のスウェーデン戦で無失点という結果を残した。五輪での背番号は福元が1、海堀が18に変更。昨夏のW杯決勝米国戦のPK戦では好セーブを連発した海堀だが、ここにきて福元の存在感が大きくなっている。五輪でどちらが正GKになるのかは全く分からない状況だ。

 激しさを増す定位置争い。海堀は「本番まで時間はないけど、あした始まるわけではない。(6月の)米国戦では立ち上がりに失点をしてしまったのが反省。対個人では絶対に負けないことが大事。オーストラリア戦も絶対に失点しないことを意識したい」と闘志を燃やす。一方、五輪2大会連続出場となる福元は「北京五輪よりも成長したのがメンタル。技術的にはパンチングが良くなったし、左足(のキック)も蹴れるようになった」と成長を実感しているが、「(背番号が)1番だからといって試合に出られる保証はない」と表情を引き締める。

 五輪本番までに残された実戦は2試合。どちらが大舞台のゴールマウスの前に立つのか。「自分のやるべきことをやるだけ」。そう口をそろえる2人のサバイバルレースから目が離せない。

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