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永井3戦5発!激戦区 五輪左MF定位置獲りへ猛スパート

[ 2012年6月28日 06:00 ]

<G大阪・名古屋>前半18分、2点目のゴールを決め両手を広げ大喜びの永井

J1第9節 名古屋2―2G大阪

(6月27日 万博)
 アジア・チャンピオンズリーグに出場した4チームによる2試合が行われ、名古屋はFW永井謙佑(23)が2得点を挙げ、敵地でG大阪と2―2で引き分けた。永井は最近のリーグ戦3試合で5得点。7月2日に発表される18人のロンドン五輪メンバー入りに向け、猛アピールとなった。

 また一歩、永井が夢舞台に近づいた。まずは前半8分、ケネディの折り返しを豪快な左ボレーで先制点を決めた。同18分には50メートル5秒8の快足を生かして相手DFを振り切り、右足ボレー弾。14日にロンドン五輪予備登録メンバー35人が発表されてからは3戦連発で計5得点。ここに来て勢いが止まらない。

 「今はコンディションが良いし、迷わず打てている。五輪メンバー発表もあるし、得点への気持ちは高まっている」

 危機感が背中を押している。クラブの事情で参加できなかったトゥーロン国際大会で、MF宇佐美(ホッフェンハイム)やMF高木(ユトレヒト)ら“プラチナ世代”が活躍。関塚ジャパンで主に左MFを務める永井にとっては強烈なライバルの出現となった。そんな状況下で、この日の1点目は絶妙なポジション取りで奪った。2点目は日本代表DF今野を擁するG大阪守備陣を速さでほんろう。決定力の高さとスピードが大きな武器であることを証明した。

 祭典でしか味わえない経験も、得点量産を加速させている。スピードを武器とする永井が「会ってみたいですね」というのは陸上の男子100メートルと200メートルの世界記録保持者のウサイン・ボルト(25=ジャマイカ)だ。会いたい相手がサッカー選手ではないところが“天然系”の永井らしいところ。「会っても話しかけられるかどうか分からないけどね」と目を輝かせる。

 リーグ初得点は大卒ルーキーだった昨年8月7日の磐田戦だった。「何でかよく分からないけど、高校時代も大学時代も夏場は強かった」。暑くなればなるほど体の切れが増すことは、夏のロンドンで戦うのにはうってつけだ。

 運命の五輪メンバー18人の発表は7月2日。「選ばれるかどうか、まだ分からない」。残された試合は30日の横浜戦(日産ス)だけ。もちろん4戦連発を狙っていく。そして文句なしでロンドン行きを決める。

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