ポルトガル　待ってました！Ｃ・ロナウド２発で突破

＜ポルトガル２―１オランダ＞２得点のポルトガル代表ＦＷロナウド

欧州選手権グループＢ ポルトガル２―１オランダ

（6月17日）
　ポルトガルがオランダを２―１で下し、２勝１敗で準々決勝進出を決めた。ＦＷクリスティアーノ・ロナウド（２７＝Ｒマドリード）の２得点で逆転勝ちを収めた。

　後半２９分に勝ち越し点を挙げ、Ｃ・ロナウドは両膝からピッチに滑り込んだ。握り締めた右拳で３回胸を叩き「自分が決めた」と言わんばかり。今大会初ゴールとなった前半２８分の同点弾直後にはテレビカメラに語りかけるなど自己主張が強い“俺様キャラ”も復活だ。ポルトガルのエースが大一番でよみがえった。

　「目標だった決勝トーナメント進出を決めた。これで全てが可能になった」と背番号７。１０年Ｗ杯準優勝のオランダを沈めた。逆転突破に必要な２点差の勝利を求めて前がかりになった相手の隙を突き、１人でシュート１０本を浴びせるなどフル稼働。巧みな駆け引きで最終ラインの裏に抜けた同点弾、カウンターからゴール前の冷静なフィニッシュが際立った決勝弾と存分に力を発揮した。

　代表戦での不振を批判されてきたが、０４年欧州選手権以降にＷ杯と合わせて続けてきた主要国際大会５大会での得点はポルトガル初。長男クリスティアーノ・ロナウド・ジュニア君の２歳の誕生日を快挙で飾り、試合後には愛息の名前入りアンダーシャツを披露した。

　「マン・オブ・ザ・マッチは息子にささげる。特別な喜びだ」。父親の顔ものぞかせたスターが８強への扉を開いた。