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ザック監督、審判団をギロリ…勝ち点1も悔しさあらわ

[ 2012年6月13日 06:00 ]

<オーストラリア・日本>後半、ベンチで声を荒げるザッケローニ監督

W杯アジア最終予選B組 日本1-1オーストラリア

(6月12日 ブリスベーン)
 敵地で勝ち点1をゲットしたというのに、ザッケローニ監督の表情はさえなかった。試合終了直後は珍しく第4審判に詰め寄り、ピッチを引き揚げる審判団を鋭い眼光でにらみつけた。

 混乱を招いたジャッジ。「審判について話すのは好きじゃない」と言及を避けたが、立ち上がりの猛攻をしのぎ、先制しながらもドローに終わっただけに「試合の流れを考えると、心残りはある」と悔しさをあらわにした。

 実は最終予選の組み合わせ抽選を前に、母国イタリアのメディアには「韓国とオーストラリアは嫌な相手」と漏らしていた。前日会見でも「経験豊富なチーム。どう日本を攻略するかを知っている」と話していたが、もっとも警戒したパワープレーで何度もピンチを招き「ロングボールをはじいたセカンドの対処が良くなかった」と渋い顔で振り返った。

 大きな代償も負った。次戦のイラク戦では、この日退場処分を受けた栗原に加え、今野、内田が累積警告で出場停止。最終ラインは主力3人が不在の緊急事態だ。代役には伊野波、高橋、槙野、酒井らの起用が予想される中、指揮官は「他の選手で試合の準備を進めるだけ。経験はあまりないが、質は高い。私は彼らを信頼している」とき然と話した。イラクはFIFAランクでは74位だが、日本を知り尽くすジーコ氏が率いるだけに、ホームとはいえ足をすくわれる可能性はある。

 3戦で奪った勝ち点は7。指揮官は「われわれは常に勝つためにやっている。勝ち点9を獲得できると願っていた。私の選手への評価を考えると、勝ち点7は普通の出来」と気を引き締める。残り5試合で中東勢とのアウェー3試合を残しているだけに、今後もさらなる困難が予想される。ブラジルへの道は、必ずしも平たんではなさそうだ。

 ▼日本サッカー協会・小倉会長 2勝1分けは、いいスタートだと思う。やっぱりW杯アジア最終予選は簡単ではない。(次戦は3人出場停止だが、累積警告は)早く消化した方がいい。

 ≪前回大会予選と同じ勝ち点7≫最終予選3戦目は引き分け。3試合終わって2勝1分けの勝ち点7は、前回大会予選(○△○)と同じ。

 ≪鬼門の敵地初戦≫最終予選アウェー初戦は、これで△●○△(ホーム&アウェーの98年予選以降、02年は予選免除)。勝利した前回大会予選もバーレーンに3―2の辛勝とアウェー初戦は苦戦続きだ。

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2012年6月13日のニュース