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メッシ今季12度目ハット!ブラジル戦で53年ぶり

[ 2012年6月11日 06:00 ]

ブラジルとの親善試合でハットトリックを決めたアルゼンチン代表FWメッシ(右)

 アルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(24)がハットトリックでシーズンを締めくくった。9日に米国で行われたブラジルとの親善試合で決勝点を含めたゴールラッシュで4―3の勝利に貢献した。同国代表選手のブラジル戦での3得点は53年ぶり。所属するバルセロナの成績と合わせて今季69試合82得点とし、記録ずくめの1年を終えた。

 ゴールの山を積み上げてきた1年にふさわしいラストゲームだった。0―1の前半31分にカウンターから守備陣の裏に抜けたメッシがゴール左隅を打ち抜き、3分後にもMFディマリアとのワンツーから勝ち越し弾。3―3の後半39分にはドリブル突破から左足で22メートルの決勝ミドルを決めた。

 「ブラジルを倒すのはいつだって素晴らしいことなんだけど、自分で3得点も挙げられて最高」

 相手はロンドン五輪に向けたU―23世代が軸。オーバーエージ(24歳以上)枠候補のチアゴ・シウバやダビド・ルイスら主力DFの出場が見送られた試験的な布陣だったとはいえ、れっきとした国際Aマッチだ。プライドを懸けた戦いで宿敵を打ち破ったハットトリックの価値は下がらない。

 「サッカー不毛の地」と言われる米国でフィーバーを起こした。試合前日の有料公開練習に7000人が殺到。8万1994人が観戦した試合終盤にはカナリア色のシャツを着た相手ファンからも「メッシ」コールが起こり、試合後のロッカーにヤンキースの抑え投手リベラが姿を見せる一幕もあった。ブラジルのエースに成長したネイマールもユニホーム交換を希望。メッシに関し「世界最高だよ。分かりきったこと」と肩をすくめた。

 世界を魅了する華麗なゴールショー。1試合3得点以上は通算22回目だが、今季だけで半数以上の12回を達成した。クラブでのシーズン最多得点の世界記録となった60試合73得点にアルゼンチン代表での9試合9得点を加えると、1試合平均で1・19得点。データ上はメッシ出場の試合を観戦すれば必ずゴールを“目撃”できる計算になる。

 「いい1年だった。いい形で終えられて安心してバカンスに行けるよ」

 スーパースターがさらなる成長を見据え、つかの間の充電期間に入る。

 ≪まさに記録ずくめ≫メッシの今季バルセロナ公式戦73得点は1924~25年にベツレヘム・スチール(米国)のアーチボルト・スタークが残した70得点を超える世界記録。リーグ戦50得点は昨季C・ロナウドが築いた40得点を超え、セサル・ロドリゲスのクラブ最多得点232も253に更新。欧州CL14得点は2002~03年のファンニステルローイの12得点を超え、欧州チャンピオンズ杯を含めれば62~63年のアルタフィーニに並ぶタイ記録。CL4年連続得点王はチャンピオンズ杯を含め史上初。

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2012年6月11日のニュース