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故障前より進化約束「新しい本田をゼロからつくる」

[ 2012年5月19日 06:00 ]

フィジカルトレーニングを行う本田

キリンチャレンジ杯 日本―アゼルバイジャン

(5月23日 エコパ)
 親善試合アゼルバイジャン戦(23日、エコパ)に臨む日本代表23人が18日に発表され、MF本田圭佑(25=CSKAモスクワ)が故障前の状態を上回る進化した姿を見せることを誓った。右膝半月板手術など度重なる故障を乗り越えて、約8カ月ぶりの代表復帰。この日は欧州組の練習会に初参加し、フィジカルトレーニング中心の約2時間のメニューを消化した。

 代表復帰に合わせて、本田節がサク裂した。昨年9月2日のW杯アジア3次予選・北朝鮮戦直前に故障離脱して以来、約8カ月ぶりのメンバー入り。「本当は話す気分じゃなかったけど“(アゼルバイジャン戦の)チケットが余ってるから話してくれ”と言われたので話します」とスイッチを入れると、その後は本田らしい独特の表現の言葉が次々と飛び出した。

 右膝半月板手術や左太腿痛など度重なる故障で長期離脱を強いられ、4月21日のディナモ・モスクワ戦で復帰したばかり。アゼルバイジャン戦は昨年8月10日の親善試合・韓国戦以来の国際Aマッチとなるが「復活するという考えはない。復活は戻るイメージだけど、俺の半月板は戻ってこない。だから新しい本田をゼロからつくる挑戦を続ける。限界をつくらずに常に前進していく」と視線を上げた。

 離脱中は俊敏性を高めることを意識して肉体改造に着手。13日のルビン・カザン戦で生まれた復帰後の初得点はスルーパスに反応して、スピードに乗ったまま左足で決めたものだった。「今までの自分にはない充実したゴールだった。ああいう形が増えれば、数字(ゴール数)も増えていくと思う」。故障前に比べ、進化している手応えはある。

 6月に始まるW杯アジア最終予選については「多分、どの相手も引いてくる。楽に効率よく攻めるのも手だけど、あえて難しい方から崩していくのも手。効率良いサッカーをしても先がない」とW杯本大会を見据えた戦い方の必要性を強調。「また見たいと思われるプレーをするのが俺の仕事。アゼルバイジャン戦でもしっかりと点を取りたい。自分自身に期待している」と力を込めた。狙うは復活弾ではなく進化弾。既存の枠にはとらわれない。

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