×

止まらん4発!仙台、7戦負けなし5差独走態勢だ

[ 2012年4月22日 06:00 ]

<仙台・FC東京>前半、先制ゴールを決め、角田(右)と抱きあう赤嶺

J1・第7節 仙台4―0FC東京

(4月21日 ユアスタ)
 首位の仙台が爆勝して独走態勢に入った。ホームでFC東京と対戦し、古巣から初ゴールを挙げたFW赤嶺真吾(28)の今季4点目でチームは勢いに乗って4―0で勝利。開幕から7戦不敗で勝ち点を19に伸ばし、2位の名古屋に勝ち点5差をつけた。

 その瞬間を狙っていた。そして決めた。前半ロスタイムだ。赤嶺が、まだ守備陣形を整えていない相手DFラインの裏に抜け、鎌田の直接FKをフリーで受ける。オフサイドすれすれのタイミング。完全に足を止めた相手DF陣をあざ笑い、冷静にゴールを決めた。「うまく抜け出せましたね」。敵の隙を突く、赤嶺らしさが凝縮された先制ゴールとなった。

 痛烈な“恩返し”となった。FC東京は10年8月まで約5年間在籍した古巣。最後は平山らとのレギュラー争いに敗れ、出場機会を求めての仙台移籍だった。愛着も、見返したい気持ちもあった。試合後「特別な思いの一戦。凄く楽しみでもあり、いつもと違う緊張感があった。無事に終わって良かったです」と笑った。誰よりもこの一戦に燃えていた。

 体調は不安だらけだった。18日のナビスコ杯・川崎F戦は出番なし。急性胃腸炎を患い、19日には病院で緊急検査を受けていた。前日の練習も別メニュー。しかもぶっつけ本番で臨んだ一戦では前半30分、太腿に違和感を覚えるアクシデント。負傷の詳細は最後まで明かさなかったが、そんな満身創痍(そうい)の肉体でゴールを決めていた。

 赤嶺が得点した試合は10年8月以降15勝6分け。この日も赤嶺の得点後は、関口が自身初の3戦連発を決めるなど怒とうのゴールラッシュ。手倉森監督は「ACLに出てしんどそうなFC東京を見て、来年はわれわれもそんな状況で戦うのだと勉強になった」と早くも次なる高みを見据えていた。2位名古屋との勝ち点差は5に広がった。仙台の快走は止まりそうにない。

続きを表示

この記事のフォト

2012年4月22日のニュース