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絶妙左足ループ!宮吉、五輪メンバー入りへ強烈デモ弾

[ 2012年4月12日 06:00 ]

<仙台・U23日本代表>後半7分、宮吉はループシュートでゴールを決める。左は仙台・鎌田

練習試合  U―23日本代表候補1―0仙台

(4月11日 ユアスタ)
 プラチナ世代の点取り屋がアピールに成功した。U-23日本代表候補は宮城合宿最終日の11日、ユアテックスタジアム仙台でJ1首位の仙台と練習試合を行った。初招集のFW宮吉拓実(19=J2京都)が途中出場し、後半7分に決勝点を挙げて、1-0の勝利に導いた。宮市(ボルトン)宇佐美(バイエルンM)らと同じタレントぞろいのプラチナ世代のストライカーが、ロンドン五輪本大会のメンバー入りへ、強烈なデモンストレーションを展開した。

 素早い動きだしで最終ラインから抜け出した。0-0で迎えた後半7分、実藤がDFの裏へ出したパスにいち早く反応したのが宮吉だ。「サネ(実藤)くんが凄くいいボールをくれたんで。決めることができて良かった」。飛び出してきた相手GKと1対1になると、巧みに左足でループシュート。冷静な判断で決勝点を叩き出した。

 出番は突然やってきた。後半開始からの出場を想定していた。だが、試合途中で1トップから2トップへの布陣変更を試したい関塚監督の意向を受け、前半35分にピッチへと送り込まれた。所属する京都でも2トップの一角としてプレーしているだけに新布陣にも違和感はなかった。「(DFの)裏を積極的に狙っていけ」。指揮官から授けられた言葉を、得点シーンでは見事に体現した。

 海外でプレーする宮市や宇佐美と同学年のプラチナ世代。関塚ジャパンには今合宿が初招集とはいえ、09年U-17W杯に出場するなど実績は重ねてきた。この19歳に以前から注目していた指揮官は「点取り屋としての感覚があるしシュートもうまい。(FW陣の中で)ひと味違った選手だし、面白さを感じた」と称賛。約3カ月半後に迫る本大会へ、この一発が大きなアピールとなったことは間違いない。

 かつて京都でともにプレーした仙台の元日本代表FW柳沢ともピッチで再会。小学生の頃から憧れ続けてきた先輩に、成長した姿を見せた。「五輪は今回を逃したら年齢的に次はない。可能性がある限り狙っていきたい」。普段は物静かな性格でも、大舞台への強い思いは隠さない。五輪メンバー入りに名乗りを上げたストライカーがロンドンまで突っ走る。

 ◆宮吉 拓実(みやよし・たくみ)1992年(平4)8月7日、滋賀県出身の19歳。J2京都の下部組織から08年にトップチームに昇格した。同9月21日のG大阪戦でJリーグ史上2番目に若い16歳1カ月14日でデビュー。U―13から各世代の代表に選出され、09年U―17W杯出場経験を持つ。利き足は右。1メートル70、63キロ。血液型O。

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