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五輪代表入りアピールだ!菅沢 ブラジル得点女王に挑戦状

[ 2012年4月4日 06:00 ]

川澄(左)と体をぶつけあって紅白戦にのぞむ菅沢

キリンチャレンジカップ2012 日本―ブラジル

(4月5日 ホームズ)
 5日にブラジル代表と対戦するなでしこジャパンは3日、堺市内で紅白戦を実施。佐々木則夫監督(53)はFW菅沢優衣香(21=新潟)のスタメン起用を示唆した。アルガルベ杯のデンマーク戦で代表初ゴールを決めた大型ストライカーは、アテネ五輪と北京五輪で得点王に輝いたFWクリスチアネをライバルに指名。世界基準の点取り屋に真っ向勝負を挑む。
【メンバー 日程】

 暴風雨の影響で、予定されていた2部練習は午前のみに変更。佐々木監督は、主力組と控え組をミックスしたチーム分けで紅白戦を行い、ブラジルとの大一番に向けて選手のコンディションを確認した。激しい口調で指示を出しながら熱血指導をする指揮官の目に留まったのが、成長著しい新戦力の菅沢だった。

 「接触プレーでも強さはあるし、積極性も出てきている。アルガルベ杯の得点を自信につなげているようだ。先発で出してもいいぐらいの状態になっている」

 指揮官が注目するように、高さとフィジカルの強さが武器の一つ。1メートル68、64キロのサイズはなでしこのFW陣でNo・1。アルガルベ杯のデンマーク戦で国際Aマッチ初得点をマークしたことで、菅沢の中で意識が大きく変化したという。「世界で、ある程度は通用することが分かった。手が届かないと思っていたロンドン五輪に手が届きそうなところにまで近づいた。ポルトガルでは、ただチャレンジするだけだったけど、今はいいプレーを見せようという意識で取り組んでいる」

 周囲の反応も変わった。現在、新潟に所属しながら体育館の管理やプールの監視員のアルバイトで生計を立てている。「前は職場で声を掛けられることなんてなかったけど、最近は“見たよ”とか“頑張ってね”と声を掛けてもらえる。うれしいですね」。経験したことのない激励の言葉に、五輪への意欲をかき立てられている。

 ブラジルには負けたくない選手がいる。FWクリスチアネ。「(エースの)マルタはいないけど、ブラジルには彼女がいる。北京五輪のプレーを見ていた。凄い選手だけど、私も負けたくない」。1日の米国戦は後半残り5分のみの出場。「次は先発で出て、ゴールも決めたい。(ブラジル戦は)自分の持っている力を全て出す場だと思っているので」。サッカー王国から代表通算2点目を奪い、「手が届きそうな」位置にある五輪メンバー入りを一気につかみ取る。

 ▽菅沢 優衣香(すがさわ・ゆいか)1990年(平2)10月5日、千葉県生まれの21歳。4歳でサッカーを始め、06年に1期生としてJFAアカデミー福島に入校。在校中の08年に特別指定選手として新潟でプレーし、翌年に新潟入団。09年12月にA代表初招集。国際Aマッチ通算7試合1得点。利き足は右。足のサイズは26・5センチ。血液型O。1メートル68、64キロ。

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