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開幕4連勝!仙台 新戦力機能で「したたかに」首位キープ

[ 2012年4月1日 06:00 ]

<C大阪・仙台>来日初ゴールを決めた仙台・ウイルソン(左はC大阪・山口)

J1第4節 仙台2-1C大阪

(3月31日 金鳥スタ)
 仙台がリーグ唯一の開幕4連勝で首位を堅持した。前節まで無敗で4位と好調のC大阪を相手に、新加入のFWウイルソン(27)の来日初ゴールなどで2―1で勝利。終盤は昨季連勝を止められた因縁の相手の猛攻を受けたが、巧みに時間を使ってしのぎ切った。最下位の鹿島は横浜と0―0で引き分け勝ち点1を手にしたが、開幕から4試合連続のノーゴールとなった。
【試合結果 順位表】

 新助っ人の来日初ゴールが、仙台の勢いを加速させた。前半34分。中国の陝西宝栄から加入したFWウイルソンが、FW赤嶺のシュートのこぼれ球に鋭く反応し、右足でゴール左隅に先制弾を突き刺した。「運が良かった。自分の得点よりもチームの4連勝がうれしい」と前線からの守備を怠らない真面目なブラジル人ストライカーは、控えめに喜びを口にした。

 因縁の相手にチームの成長を見せつけた。昨季は開幕戦で引き分けた後に3連勝し首位でC大阪戦を迎えた。しかし、敵地で後半ロスタイムに失点し1―1で引き分け首位から陥落。この日は会場、相手、3連勝中で首位という状況、さらに1点リードでロスタイムに突入と試合展開まですべて同じだったが、最後まで集中力を切らさず逃げ切りに成功した。

 「昨年は勝ったと決めつけて、余裕がなかった。今年は時間をつくりながら、したたかにやれた。成長を示せた」と手倉森監督。終盤はMF関口らがコーナー付近でボールをキープして時間を稼ぐなど、1年前の反省をしっかり生かした。

 今季はクラブ史上最高の4位となった昨季のチームのベースを崩さず、攻守のキーマンを補強して着実にレベルアップした。攻撃がウイルソンなら、守備はC大阪から加入したDF上本。古巣を相手に2―0の後半40分に失点につながるクリアミスを犯し「あれがなければゼロに抑えられたのに」と残念そうに振り返ったが、ここまで全試合に先発するなど早くも守備陣の柱となってチームをけん引している。

 今季の目標はリーグ初制覇。「今、首位にいるよりもシーズン最後の順位が大切」とMF関口が言うように、開幕5連勝した02年以来10年ぶりの開幕4連勝にもチームに浮かれた雰囲気は全くない。

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