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17歳猶本“ポスト沢”に名乗り!飛び級選出を狙う

[ 2012年2月10日 06:00 ]

なでしこU―20、U―17合同合宿で練習する猶本(右)と仲田

 女子日本代表候補合同合宿が9日、和歌山県内でスタートした。初日はU―17とU―20の計44人が参加。MF沢穂希(33=INAC神戸)が右ふくらはぎ肉離れで全治3週間と診断されたために合宿参加を辞退。DF田中明日菜(23=同)も右太腿の違和感を訴えたため、この日、不参加が決まった。今回の合宿は29日開幕のアルガルベ杯(ポルトガル)のメンバー選考も兼ねており、猶本光(17=浦和)や田中陽子(18=INAC神戸)らU―20世代が“ポスト沢”に名乗りを上げる。

【なでしこジャパン日程】

 沢の辞退というショッキングなニュースから一夜明けたこの日、和歌山に“原石”が集まった。なでしこジャパンとなでしこチャレンジの“本隊”合流を翌日に控え、世界最優秀選手の代役の座を争うバトルが早くも勃発した。

 U―20世代の中盤は才能の宝庫で、筆頭格がボランチの猶本だ。10年U―17女子W杯では全試合に出場して準優勝に貢献。昨年のU―19アジア選手権では全5試合にフル出場して優勝へと導いた。実力もさることながら、長澤まさみ似のキュートなルックスで人気も急上昇中。和歌山に向かう途中の新幹線のテロップニュースで沢の辞退を知り「話をしてみたかったので残念です」。その一方で「(ポルトガル)遠征に選んでもらえれば、なでしこのサッカーがどういうものかを肌で感じることができる。(自分の武器の)相手との駆け引きをアピールしてチャンスをものにしたい」と虎視たんたんと“ポスト沢”の座を狙っている。

 初日は体力測定と変則のミニゲームなど軽めのメニューだったが、メンバーの表情は真剣そのもの。なでしこジャパンの佐々木則夫監督は「U―20で試したい選手がいれば(ポルトガルに)連れて行く」と明言しており、さらに沢は全治3週間でアルガルベ杯の出場は微妙な状況。ボランチもこなせる田中明の離脱も重なり“飛び級”での選出が現実味を帯びてきた。

 11日からは3日連続でカテゴリーを超えた交流試合を予定。「(なでしこジャパン入りは)そんなに簡単ではないが、一緒に試合などやってみて各自が感じてほしい」とU―20、U―17の吉田弘監督。アピール次第ではシンデレラガールになることも夢ではない。

 ◆猶本 光(なおもと・ひかる)1994年(平6)3月3日、福岡県生まれ17歳。小郡東野少年サッカークラブ―FCリエート―ANCLASサテライト―福岡を経て今季から浦和に所属。目標の選手はバルセロナのスペイン代表MFシャビ。血液型A。1メートル57、50キロ。

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