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バルサを魅了!川澄 欧州移籍へ意欲「真剣に考えます」 

[ 2012年2月4日 06:00 ]

バルセロナの女子チームとの親善試合に出場したINAC神戸・川澄(左)

 なでしこジャパンのFW川澄奈穂美(26=INAC神戸)が欧州挑戦に意欲を示した。スペイン遠征中のINAC神戸は2日、スペイン女子1部リーグ首位のバルセロナと東日本大震災の復興支援のための慈善試合を行い、1―1で引き分けた。フル出場した川澄は得点こそなかったが、敵将が名指しで称賛する好プレーを披露。バルセロナから正式オファーがあれば、前向きに検討する姿勢を見せた。

 名門バルセロナのユニホームに初めて袖を通す日本人は、香川でも本田でもなく、川澄かもしれない。バルサ男子の本拠地カンプ・ノウの隣にあるミニ・エスタディ。男子の2軍にあたるバルセロナBの本拠地で目の肥えた地元ファンをうならせたのは、FIFA女子最優秀選手に輝いたMF沢ではなく、昨季なでしこリーグMVPのFW川澄だった。

 「日本にはないスピード感とか、パス回しがあって少し戸惑った印象があった。それでもゴールに迫る感じはINACらしい形が出せたと思う」。スペインの強豪相手に実力を見せつけた。4―3―3の左FWで先発すると前半27分、後半32分と思い切り良くシュートを放った。そして敵地のスタンドを何度も沸かせたのはドリブル突破。3年連続でFIFAバロンドールに輝いたFWメッシのようなスピードあふれるプレーで左サイドを切り裂いた。

 メッシ擁するバルセロナは憧れのチームだ。試合後に記した自身のブログで「本物のバルセロナのユニホームを着る相手と試合したなんて夢のよう」と感激を表現。CS中継で試合をチェックするほか、昨年12月のトヨタ・クラブW杯決勝のサントス(ブラジル)―バルセロナもテレビ観戦し、2得点を挙げたメッシのプレーに「ため息が出ますね。良いイメージが湧いた」と刺激を受けた。FW大野が「男子のバルサのようにパスをつなぐサッカーでやってきた」と語ったように、この日対戦した女子もスタイルは男子と同じ。川澄は「バルサは魅力的なチームだった。もしスペインリーグからオファーがあれば、真剣に考えます」と欧州挑戦への意欲を語った。

 4日には隣のカンプ・ノウで男子のバルセロナ―Rソシエダード戦を観戦予定。“生メッシ”を見ながら将来、青とえんじのユニホームを着る自分を想像するかもしれない。

 ▼INAC神戸星川監督 バルセロナは想像以上にレベルが高かった。リーグ首位を走る力のあるチームで、世界は広いなと思った。バルサ女子は男子のバルサと同じく攻撃サッカーの理念を持ってプレーしていると感じた。

 ▽バルセロナ(女子) FCバルセロナの支援を受けて1980年代に創設され、スペイン女子リーグは88~89年の創設から参加。01年から正式にFCバルセロナの女子チームとなった。ここまでリーグ優勝はないが、スペイン女王杯は94年と11年に優勝。今季はここまで18勝1分けでリーグ首位につけている。

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