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清武 シリア戦欠場へ…イラク戦で肉離れ、3日に帰国

[ 2012年2月3日 06:00 ]

左ふくらはぎ痛の清武は報道陣の質問に答える

 日本サッカー協会は2日、U―23日本代表のMF清武弘嗣(22=C大阪)が、ドーハ合宿から離脱し帰国すると発表した。1月31日のU―23イラク代表との練習試合で左ふくらはぎを負傷し、1日の検査で軽度の肉離れと診断された。5日にロンドン五輪アジア最終予選シリア戦(ヨルダン)に臨む関塚ジャパンはエース抜きで大一番に臨むことになった。

 ドーハ合宿打ち上げの2日、帰国が決まった清武は言葉を詰まらせながら、悔しさをあらわにした。「この一戦に懸けていた。自分はチームに残ってやりたかった。みんなと戦えないことが一番悔しい。へこんでてもチームのマイナスになるだけなので心から応援するだけ」。時折、宙に目線を泳がせ、こみ上げる感情を抑えているようだった。

 1月31日のU―23イラク代表との練習試合の前半35分に左足を痛め、途中交代した。「パスを出すとき滑って、その一瞬で痛めてしまった」。本人はアイシングなどでケアし、チームメートも「つったかなという感じ」と楽観視していたが、一夜明けて事態は深刻なものとなってしまった。

 関係者によると、清武は室内のプール調整だった1日の午前練習を回避。夕方にドーハ市内の病院でMRI(磁気共鳴画像装置)検査を受け、左ふくらはぎの軽度の肉離れと診断された。代表チームドクターは5日のシリア戦に万全の状態で臨むことは難しいと判断。3日に帰国することが決まった。今後は所属するC大阪で再度、検査を行うという。

 災難続きのエースは責任も感じている。グアム合宿前は発熱、ドーハ合宿直前にじんましん、そして今回の左ふくらはぎの肉離れ。度重なる離脱に「いろいろありすぎて戸惑っている。チーム、関さん、チームメートに迷惑を掛けて申し訳ない気持ちでいっぱい。自分はとにかく早く治すこと」と言葉を絞り出した。軽度のため痛みは少なく、歩行も問題はないが22日のマレーシア戦にも影響を及ぼす可能性はある。清武は「シリア戦、集中して王手をかけてほしい」とエールを送るが、エース不在の天王山で関塚ジャパンの底力が試されることになった。

 【最近の清武の離脱】

 ◆右内転筋挫傷 昨年9月21日のロンドン五輪アジア最終予選マレーシア戦で右足を負傷。右内転筋挫傷で全治2週間の診断を受けた。10月7日のA代表、ベトナム戦、同11日のW杯アジア3次予選タジキスタン戦を欠場。

 ◆扁桃(へんとう)炎 U―23日本代表候補のグアム合宿直前の1月14日に38度の発熱。扁桃炎と診断され、千葉県内の病院に緊急入院した。体調が回復したため、チームから3日遅れで合宿に合流。最終日の同22日には紅白戦に出場して復調をアピールした。

 ◆じんましん 中東遠征出発直前の1月25日にじんましんを発症。グアム合宿前に高熱を出した際に服用した解熱薬にアレルギー反応を起こした。症状はすぐに治まり26日からのドーハ合宿では全体練習に参加。

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