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相手の頭踏んだ!?問題児バロテッリ お騒がせV弾!

[ 2012年1月24日 06:00 ]

PKを決めたマンチスター・シティーのバロテッリは両手を広げ、GKフリーデルを見下ろす

プレミアリーグ マンチェスター・シティー3-2トットナム

(1月22日)
 プレミアリーグ首位のマンチェスター・シティーは22日、3位トットナムとの上位対決を3―2で制し、44季ぶりの優勝に弾みをつけた。イタリア代表FWマリオ・バロテッリ(21)が2―2の後半ロスタイムに自ら得たPKを決めたが、相手選手の頭部を故意に踏みつけたかに見えるプレーで批判を集め、後味が悪い幕切れとなった。
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 お騒がせ男が優勝争いの注目対決でまたもや騒動を起こした。終了間際に相手DFキングに倒され、自らPKを決めてホーム11戦全勝に貢献。地元ファンの称賛を一身に集めたバロテッリは「PKはいつもと同じように落ち着いていた」と笑ったが、敵将レドナップ監督は怒りが収まらない様子で不満をぶちまけた。

 「PKに値したことは確かだと思う。だが、PKを決めた“少年”はピッチにいるべきではなかった。スコット・パーカーの頭を蹴ったんだぞ」

 後半38分だ。途中出場でシュートを放ったバロテッリが体を回転させて右足で着地すると、左足で足元後方に倒れ込んでいたパーカーの右顔面を強打。さらに右足のかかとを不自然にも見える動きで後方に伸ばし、今度は右側頭部をかすめた。

 レドナップ監督は「最初はアクシデントかもしれないが、2回目はかかとで頭を踏みつけようとしていた」と非難。パーカーは治療後に復帰し、疑惑のストライカーには警告さえ与えられなかったが、直前の警告と合わせて退場か一発退場もあり得た場面。23日付の英各紙はビデオ判定で出場停止4試合の処分が下される可能性に言及した。

 イタリア代表で次期エースと期待される逸材。マンC加入2年目の今季はここまで公式戦21試合で12得点を挙げ、確実に地位を確立しつつある。しかし、インテル・ミラノ監督時代にバロテッリをトップチームでデビューさせ、マンCに引き抜くなど才能を高く評価するマンチーニ監督でさえ「常道を逸した性格。どうしてあんなことをするのか」と嘆くトラブルの連続には終わりがない。

 主力のトゥーレ兄弟がコートジボワール代表でアフリカ選手権出場のため離脱。「この1カ月は美しいサッカーは必要ない。勝ち点3を重ねることが重要」となりふり構わず勝ちにいく姿勢を示していた指揮官だが、後味が悪い幕切れとなったことは事実。44季ぶりの優勝へ欠かせない戦力となっている21歳が、同時に大きな不安材料でもあることをさらけ出した。

 ◆マリオ・バロテッリ 1990年8月12日、イタリア・パレルモ生まれの21歳。ガーナ移民の両親からイタリア人の養子となり、06年夏にインテル・ミラノに加入。10年夏に移籍金2400万ポンド(当時約32億3000万円)でマンチェスターCに移籍した。イタリア代表では10年8月10日の親善試合コートジボワール戦で初出場し、国際Aマッチ通算7試合1得点。1メートル89、88キロ。

≪過去のバロテッリ騒動≫
 ★花火 11年10月に自宅浴室で友人と花火。タオルに引火して消防隊が出動した。「やったのは友人」と主張したバロテッリは後日、花火の安全キャンペーンに参加。

 ★ダーツ 11年3月にクラブ施設2階からユース選手がいた方向に「退屈だったから」とダーツを投げ、10万ポンド(約120万円)の減給処分。

 ★衝突 11年12月に練習でDFリチャーズと衝突。紅白戦でパスが届かなかったことに「足元に来なければ動かない」と怒り、取っ組み合いのけんかに発展。同4月にDFコンパニー、同8月にもDFコラロフと衝突。

 ★謝罪 インテル・ミラノ在籍時の10年3月にモウリーニョ監督からプレーに関して注意されるなどして反発。ACミラン応援歌を歌ってチームメートをからかうなど傷口を広げてベンチ外が続き、公式サイトで謝罪。

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