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“弱小”アジアから初の受賞 別格だった沢の貢献度

[ 2012年1月10日 08:52 ]

国際サッカー連盟の世界年間表彰式に出席した(左から)日本代表の沢穂希選手、佐々木則夫監督、ブラジルのアウベス、アルゼンチンのメッシら

FIFA世界年間表彰式

 緊張した表情に賞の重みがにじんだ。女子最優秀選手に選出された和服姿の沢は「このような名誉ある賞をいただき、大変うれしく思う。今まで女子サッカーに関わってくれたすべての人のおかげ」とこれまでの道のりをかみしめるように話した。

 15歳での代表デビューから18年。最高の1年になった。女子W杯では主将としてチームを初優勝に導き、最優秀選手にも選ばれた。守備的MFながら、5点を挙げて大会得点王にも輝いた。

 6年連続受賞を狙ったマルタ(ブラジル)と、ワンバック(米国)。実績十分の2人と並んでのノミネートだったが、沢本人が「2011年のFIFAの大会だけで考えれば、自分なりにしっかり結果も残せた」と自信を示していた通り、文句なしの受賞となった。

 サッカーでは弱小のイメージが強いアジアから、男女を通じ初受賞。それほど、貢献度は別格だった。沢は「アジアから男女とも出ていないという意味でもすごくうれしいし、子どもたちにも絶対、夢を与えていると思う」と話す。女子のみならず世界の勢力図に、確かなくさびを打ち込む受賞でもあった。(共同)

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2012年1月10日のニュース