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アーセナルのゴールこじ開けた!川澄 手応えの先制アシスト

[ 2011年12月1日 06:00 ]

<INAC・アーセナル>前半、ドリブルで突破する川澄奈穂美

TOYOTA Vitz CUP INAC神戸1―1アーセナル・レディース

(11月30日 国立)
 なでしこジャパンのメンバー7人を擁して今季のなでしこリーグを制したINAC神戸が、今季新設のイングランド女子スーパーリーグ覇者のアーセナル・レディースと対戦し、1―1で引き分けた。後半25分、日本代表FW川澄奈穂美(26)のアシストから、韓国代表MF池笑然(チ・ソヨン=20)がゴールを決めて先制。同点に追いつかれて勝利こそ逃したものの、欧州の強豪と互角に渡り合った。池笑然がMVPを受賞した。

 両国の意地がぶつかり合う“頂上決戦”の均衡を破るきっかけは、やはり川澄だった。0―0で迎えた後半25分、中央の川澄から絶妙なパスを受けた池笑然がドリブルでDF2人をかわして、右足で先制弾。鉄壁の守備で今季イングランド3冠を達成したアーセナル・レディースのゴールをこじ開けた。

 なでしこジャパンのメンバーにとっては“リベンジマッチ”だった。アーセナルは7月5日のW杯1次リーグで0―2で完敗したイングランド代表6人を擁する。相手先発はベストの布陣だったが「アーセナルはポゼッションのチームと聞いていたけど、自分たちの方が長くボールを持てていた。アーセナルのサッカーをさせなかったということ」と川澄。序盤から圧倒的にボールを支配して得意のパスサッカーを見せつけた。

 「INACが世界で通用するという手応えがあった。ゴールは笑然の個人技。アシストというよりは最後にパスを出しただけです」。今季なでしこリーグ得点王に輝いた川澄にとって、クラブチームの世界基準を肌で感じる絶好の機会になった。シュート数はアーセナルの6本に対して16本。得点が求められるポジションとあって「チャンスは何度もあったので、そこはしっかり決めきらないと」と反省も忘れなかったが、欧州で最高レベルの強豪クラブと互角以上に戦えた。これまでINAC神戸が培ってきたものが世界レベルであることを、1万1005人の大観衆の前で証明してみせた。

 ▼MF池笑然(ゴールは)練習した通りに蹴れて良かった。チャンピオン同士の試合で緊張した。クラブが世界にアピールするいいきっかけになった。

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