×

ケガはチャンス――本田“世界一”見据え進化決意

[ 2011年10月22日 06:00 ]

「プロフェッショナル 仕事の流儀」の取材中、スペイン・バルセロナでリハビリを行うCSKAモスクワのMF本田

 8月に右膝半月板を損傷してリハビリ中のCSKAモスクワの日本代表MF本田圭佑(25)が、復帰に懸ける思いを激白した。NHK総合で11月14日放送予定のドキュメンタリー番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」(後10・00)で、9月1日の手術後初めて日本のメディアに肉声を発したもの。来月とみられる実戦復帰には、負傷前よりレベルアップした姿で登場することを誓った。

 リハビリ中でも“本田節”は健在だった。8月から密着取材を受けていた「プロフェッショナル 仕事の流儀」の番組中に、負傷後初めて肉声で思いを吐露。8月28日のスパルタク・モスクワ戦で右膝を負傷し、サッカー人生で初めてとなる半月板の手術を受けた。だが「ケガしたことはね、残念ですけど、しようがないですし。ケガして思ったのは、僕、チャンスやなとちょっと思って」と、あくまでプラスに捉えている。

 ケガはチャンス――。本田らしい独特な考え方の裏にあるのは、リハビリをただのリハビリだけで終わらせず“新しい自分”をつくり出したいという思いだ。「(選手として)何が足りないかっていったら、やっぱりもっとゴールを取る。もっと数字にこだわっていくっていうのが、やっぱりまだまだ足りんかなって」。今季はロシアリーグで自己最多の7得点を挙げていたが、今後も決定力を上げることを課題にする。かつて所属したオランダ・VVVフェンロでは、2部落ちしたことをきっかけにパサーからゴールゲッターへ“変身”したことがある。「オランダ時代にやったメンタル的な部分の変化を、再度やらないといけないんじゃないかなって」。今回の挫折をきっかけに、意識改革も行うことを示唆した。

 スペイン・バルセロナでの手術、リハビリを経て、今月7日にモスクワに戻り、11月が有力となっている復帰戦に向けて個人練習を続けている。「ただトップが見たいだけ。トップを取ってやりたいっていう気持ちだけ」と子供のころから目指し続けてきた“世界一”への思いは揺るがない。逆境を糧に、本田はスケールアップした姿を見せてくれるはずだ。

続きを表示

2011年10月22日のニュース