熊谷、独移籍後初ゴール！！開幕５連勝に貢献

ドイツ女子リーグ フランクフルト２―０バート・ノイエンアール

（10月2日）
　ドイツ女子リーグのフランクフルトに所属するなでしこジャパンのＤＦ熊谷紗希（２０）は２日、ホームのバート・ノイエンアール戦で移籍初ゴールを決めた。１―０の後半３９分に右ＣＫから左足でダメ押し弾。チームは２―０で快勝し、開幕５連勝を飾った。

　飛び込んだ。ファーサイドで相手選手に競り勝ち、熊谷が左足で記念すべき初得点を決めた。地元ファン２６３０人の前で大きな一歩をしるした。

　なでしこジャパンではＷ杯決勝・米国戦のＰＫ戦で優勝を決める最後のキッカーとなったが、３３試合に出場してゴールはない。それだけにフィジカルに優れた大型選手が集まるドイツリーグでの一撃がうれしかった。ネットを揺らした熊谷は拳を握りしめてガッツポーズをつくり、チームメートと抱き合って喜んだ。

　「技術的にも精神的にも体力的にも課題がある。ドイツでレベルアップしたい」と飛び込んだ欧州の舞台。苦労もあった中で出場３戦目の初得点となったが、喜んでばかりもいられない。センターバックとしてフル出場したが、本職の守備で反省点があった。前半に自陣深くで味方ＧＫからパスを受けながら、軽率なプレーで相手選手にボールを奪われ、シュートに持ち込まれた。あわや失点という危ない場面。１つのミスが命取りとなりかねない守備の選手として課題をさらけ出した。

　金メダルを狙う１２年ロンドン五輪へ「まずは結果を出すこと。それがノリさん（佐々木監督）へのアピールになる」と熊谷。Ｗ杯優勝を支えたとはいえ、レギュラーとしての慢心はない。あらためて自身を磨き、レベルアップしてなでしこジャパンを支える大黒柱となりたい。挑戦はまだ続く。