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ザックジャパン アウェー2連戦へ第3の合宿地浮上

[ 2011年9月23日 06:00 ]

移動の為、福岡空港に到着したザッケローニ監督

 W杯アジア3次予選のアウェー・タジキスタン戦(11月11日)前後の合宿地に、中国・新疆(しんきょう)ウイグル自治区の首府ウルムチが浮上した。

 事前合宿の候補に挙がっているトルコ、ロシア(モスクワ)よりも移動距離、時差が少ないのがメリット。タジキスタンの首都ドゥシャンベから定期便が就航しており、11月15日のアウェー北朝鮮戦に向かう中継地としても絶好の立地だ。

 11月にW杯アジア3次予選のヤマ場となるタジキスタン戦、北朝鮮戦のアウェー2連戦に臨む日本代表。その前後に海外合宿を行う計画だが、その合宿地についてモスクワ、トルコに続いて第3の候補地が浮上した。日本協会関係者が言及したのが「ウルムチ」。日本人にはなじみが薄いが、新疆ウイグル自治区の首府。人口130万人を超える中国西部最大の都市で練習場、宿泊施設などインフラは整っている。

 ウルムチからタジキスタンの首都ドゥシャンベまでの直線距離は約1700キロでフライト時間は約2時間半。モスクワ、トルコ(イスタンブール)からの約4時間に比べて短い。治安、衛生面などが不安視されるタジキスタン入りは試合前日となる見通しで、移動時間は短いほど試合に向けてコンディションを整えやすい。定期便が就航しているのも大きい。またウルムチとドゥシャンベの時差はわずか1時間で、欧州で合宿を行うよりも時差調整も容易だ。

 さらに次戦を行う北朝鮮への移動は、北朝鮮入国に必要なビザを取得するために北京を経由しなければならないが、ドゥシャンベから北京への直行便がないため、ドゥシャンベ―ウルムチ―北京―平壌が最短ルートとなる。協会関係者は「タジキスタン戦と北朝鮮の間には、日本に戻らない」と説明しており、ウルムチをベースキャンプ地として、タジキスタン戦後もウルムチに戻り調整して北朝鮮に向かうプランも考えられる。

 デメリットは治安。新疆ウイグル自治区は中国からの分離・独立運動が盛んで、今年7月には2都市でテロ事件が起こり、数十人の死傷者が出たと報じられている。とはいえさまざまな条件から有力な候補地であることは間違いない。現在、日本協会関係者がタジキスタンと合宿候補地を最終視察しており、帰国後に決定する見通しだ。

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