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新内閣のように!?佐々木監督「なでしこも泥くさく」

[ 2011年9月4日 06:00 ]

<日本・韓国>前半、自陣ゴール前を必死に守る(右から)沢、熊谷、安藤ら

ロンドン五輪アジア最終予選 日本2-1韓国

(9月3日 中国・済南)
 開幕2連勝を飾っても、なでしこジャパンに笑顔はなかった。後半は防戦一方になりながらの逃げ切り勝ちに、佐々木監督は「ちょっと苦しい勝ち点3。テレビで見ている人にハラハラ、ドキドキさせて申し訳ない」と苦笑いで振り返ったが、その目は決して笑っていなかった。

 世界女王らしからぬミスが失点に直結してしまった。1―0で迎えた前半30分。自陣での横パスを受けようとしたDF熊谷が芝生に足を取られて転倒。ボールを奪われた相手にパス2本をつながれ最後はなでしこリーグのINACでプレーするMF池笑然(チ・ソヨン)に同点ゴールを決められた。

 さらに2―1で迎えた後半は、佐々木監督が「後手後手になってしまった」と振り返ったように、どちらが世界一のチームか分からないほど相手にボールを支配された。その要因について指揮官は「運動量が落ちていた」と分析した上で「後半はしのぎながらの戦いに切り替えた」と3点目を取りに行くリスクを冒すよりも、1点差を守りきる作戦を選択。最後はFW川澄を中盤に下げて、4―5―1のシステムでゴール前を固める執念の采配が実を結んだ。

 「日本(の内閣)が変わったように、なでしこも泥くさく変わった」。野田首相の愛称である“どじょう”のように、泥にまみれてもしぶとく最後にはロンドン五輪の出場権を勝ち取ればいい。

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