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ザックジャパンどこでやる?W杯3次予選で思わぬ不安

[ 2011年8月1日 06:00 ]

W杯3次予選の対戦国が決まり、思わぬ不安を抱えることとなった日本代表・ザッケローニ監督

 14年W杯ブラジル大会の予選組み合わせ抽選会が30日、リオデジャネイロで行われ、5大会連続出場を目指しアジア3次予選から登場する日本代表は、ウズベキスタン、シリア、北朝鮮と同じC組に入った。FIFAランクはいずれも格下の相手だが、国交のない北朝鮮と、政情不安の状態が続いているシリアは、アウェー戦の会場がそれぞれ経験の少ない首都の平壌、ダマスカスとなる可能性もあり、予断を許さない。アジア王者のザックジャパンが、思わぬ不安を抱えることになった。

【アジア3次予選組み合わせ 日本代表日程】

 ザックジャパンの命運を握る、W杯予選の組み合わせが決定した瞬間、日本サッカー協会関係者は思わず「行きたくない国がみんな入ってしまったね」と漏らした。FIFAランクではいずれも格下。だが、一番の問題は、どこで試合を行うか――の部分にあった。

 最も懸念されるのが、11月のアウェー北朝鮮戦の会場だ。ジーコジャパンが06年W杯ドイツ大会への出場を決めた05年のアジア最終予選アウェー北朝鮮戦は、北朝鮮がFIFAの制裁を受けていたため、会場はバンコクでしかも無観客で行われた。だが今回、日本が平壌に乗り込むことになると89年以来、実に22年ぶりとなる。しかも過去、平壌での戦績は2分け1敗と分が悪い。国交がなく、情報もほとんどないため、日本にとっては最もやりにくい状況となる。

 同じく11月にアウェー戦を戦うシリアも会場が決まらない。政情不安の状況が続き、W杯アジア2次予選ではホーム戦の国外開催をFIFAから命じられ、ヨルダンで実施。小倉会長は「現状ではヨルダンなど他の国でやる可能性が高い」との見通しを示したが、今後の情勢次第では首都ダマスカスでの開催となる可能性も残っている。日本のシリアでの戦績は83年に1度(2―2)だけでほとんど未知の世界。こちらも頭の痛い問題だ。

 1日から北海道合宿を実施するザッケローニ監督は「W杯予選は初めてで興味深い。アジア王者として相手も日本を研究し全力でぶつかってくる。まずは初戦の北朝鮮に集中したい」とコメント。会場に関してはFIFAの最終決定を待つしかないが、イタリア人指揮官に、ピッチ外に潜むアジアの本当の厳しさはまだ理解できていないかもしれない。

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2011年8月1日のニュース