×

夢じゃない!沢 世界一と得点王でバロンドール狙う

[ 2011年7月16日 06:00 ]

W杯決勝を前日に控え、黙々とランニングする沢(中央)

 女子W杯で世界一に王手をかけたなでしこジャパンは、17日の決勝(日本時間18日午前3時45分キックオフ)で米国と激突する。FIFAランク1位の強豪との大一番でカギを握るのが、司令塔のMF沢穂希(32=INAC)。今大会は4得点で現在得点ランキングのトップに立っているだけに、その得点力に大きな期待がかかる。悲願の優勝と得点王を手にすれば、その先にはアジア人初のFIFAバロンドール受賞も見えてくる。

 初優勝、得点王、そして、すでに候補にノミネートされている大会MVPを懸けて戦う「ずっと夢見てきた」決勝の大舞台。沢がその“3冠”を達成することができれば、アジア人が過去一度も受賞していないFIFAバロンドールに輝く可能性も高くなる。

 01年からスタートしたFIFA最優秀選手(10年からFIFAバロンドールに名称変更)は、その年に最も活躍した選手が表彰されるもので、いわば“世界の年間MVP”。沢も04年に10人の候補に入ったことはあるが、これまでアジア人が受賞したことは一度もない。ただ、今年は女子の最も大きな大会となるW杯ドイツ大会で活躍した選手が、FIFAバロンドールに輝く可能性が高い。沢が決勝戦でゴールを決めて初優勝と得点王を手にすれば、当然その最有力候補となる。

 もちろん、沢が得点するチャンスは十分ある。圧倒的なパワーと高さを誇る米国の4バックは強固で2トップの安藤と川澄が厳しいマークを受けるのは必至。それだけに、中盤の底でゲームをつくる沢が、豊富な運動量で何度も前線に顔を出すことが得点への近道となる。相手守備陣のスキを突いてゴール前に攻め込めれば、あとは今大会4得点の決定力を見せつけるだけだ。

 過去3分け21敗と米国には1度も勝っていないが、沢は「しっかり体を休めて、栄養とって、決勝に臨みたい。自分たちのサッカーができればいい試合ができる。みんなでカップを持ち上げてるところを想像している」と自信満々だ。世界一と得点王、そしてFIFAバロンドールに、なでしこの生きる伝説が挑む。

続きを表示

2011年7月16日のニュース