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世界中が称賛!「Nadeshiko」の衝撃

[ 2011年7月15日 06:00 ]

<日本・スウェーデン>激しく競り合う熊谷(左)

女子W杯準決勝 スウェーデン1―3日本

(7月14日 フランクフルト)
 なでしこを世界中のメディアが称賛した。ドイツのキッカー誌は「日本は女子サッカーがいかに美しいものか示した。技術に裏打ちされたミスのないボール扱いを見せ、パスをつないでいく。明確なビジョンがあり、冷静で自信を持っている」と指摘。大衆紙ビルト紙は「魔法のようなサッカーにスーパーゴール」と見出しを付け「日本は世界王者のよう。ドイツとスウェーデンを倒した今、全てが可能」となでしこの優勝を期待した。

 ケルナーシュタット・アンツァイガー紙は「日本は後半、音楽を奏でるようなリズムで試合を運んだ。震災が起きた日本に大きな喜びをもたらした」と伝えた。

 940万人がテレビ観戦した対戦国スウェーデンはお手上げムード。地元テレビのコメンテーターは前半終了後「日本は動きが速くパスの距離が短い」と分析。試合後は「決勝に出る資格は完全に日本にある」と完敗を認めた。ダーゲンス・ニュヘテル紙も「3―1という結果は極めて公平。日本は素早く、技術に優れ、創造的」と称えた。

 ブラジルのメディアは「ダークホースの勝利」と報道した。各ニュースサイトは「(大会前は)無視されていたアジアのチームが完璧な試合運び」「ドイツ戦勝利は事故ではなかった」と絶賛。スポーツ専門テレビ局の解説者は「ブラジルの全国民が決勝で日本を応援するだろう」と語った。

 またフランスのテレビ局は「米国は(決勝で)日本の戦いぶりに驚くだろう」と賛辞を贈った。中継でも「守備への戻りが俊敏」「知性あふれるチーム」と伝え、イタリアのガゼッタ・デロ・スポルト紙は「スウェーデンは積極的に攻めず、ピッチを支配した日本の攻撃が後半に実を結んだ」と指摘。中国のニュースサイト新浪網は震災被災者への選手の思いが勝利に結びついたと分析した。

 ▽女子W杯 五輪と並んで女子のフル代表の世界一を決める大会で4年に1度の開催。国際サッカー連盟(FIFA)主催で91年に世界選手権として第1回大会を中国で開催。99年米国大会からW杯に名称変更された。第5回まで優勝は米国とドイツが2度で、ノルウェーが1度。アジア勢は99年大会で中国が準優勝した。第1回から6大会連続出場の日本はこれまで95年大会の準々決勝進出が最高成績だった。

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