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なでしこ“世界の本命”ブックメーカー急上昇

[ 2011年7月12日 06:00 ]

準決勝が行われるフランクフルトに移動し、練習する宇津木(手前)らなでしこジャパンイレブン

 なでしこジャパンが優勝候補に急浮上した。9日の女子W杯ドイツ大会準々決勝で開催国ドイツを延長の末、1―0で下し初めて準決勝に進んだ日本は10日、準決勝が行われるフランクフルトに移動し調整した。3連覇を狙った本命を破ったことで英国ブックメーカーの優勝オッズが急上昇、ドイツのサッカー専門誌キッカーは決勝進出にお墨付きを与えた。なお10日の準々決勝ではスウェーデン、米国が勝利。日本は13日(日本時間14日午前3時45分)の準決勝でスウェーデンと対戦することになった。

【女子W杯】

 世界女王撃破の反響は予想を超えていた。準々決勝から一夜明けて佐々木監督は「お祝いのメールが30件ぐらいきた」と笑ったが、欧州での、なでしこジャパンの評価は急上昇している。献身的な守備と圧倒的な運動量で、体格の大きなドイツをうっちゃったことで優勝候補に躍り出た。

 英国ブックメーカー「ラドブロークス」の日本の優勝オッズは、開幕前の15・0倍から3・6倍に跳ね上がった。1・9倍の米国には及ばないが、スウェーデン、フランスを押しのけて2位。欧州では米国と日本が世界一を争うとの見方が支配的となってきたのだ。

 ドイツのサッカー専門誌キッカーも「小さな女子たちはとても偉大だった」と見出しを掲げ「日本は120分間の戦いを通して天国にたどり着いた。決勝に進むポテンシャルがある」と絶賛している。

 なでしこジャパンは10日に決戦の地フランクフルトに電車で移動し練習も再開した。準決勝で対戦するスウェーデンは03年大会準優勝国で現在世界ランク5位(日本は4位)。1次リーグでは米国を破っており上り調子。ただ日本は6月23日の練習試合(非公開)で1―1と引き分け、3月の国際大会では2―1で勝利と相性は悪くない。GK海堀が「高さのあるドイツ戦で生かせたことを生かしたい」と言えば、DF熊谷は「手の内は分かってる。私たちが抑えられるか。徹底してゼロに抑えたい」と力強い。完全アウェーの中、本命を倒した、なでしこジャパンの行く手を阻むものはもう何もない。

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2011年7月12日のニュース