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なでしこ 被災者への思い力に…女王ドイツ撃破

[ 2011年7月10日 16:35 ]

試合後、東日本大震災の被災地への支援に感謝する横断幕を手に場内を一周する日本イレブン

女子準々決勝 日本1-0ドイツ

(7月9日 ボルフスブルク)
 サッカーの女子ワールドカップ(W杯)ドイツ大会で9日、日本が準々決勝で3連覇を狙った開催国のドイツを破り、初の準決勝進出を果たした。約2万6千人の大観衆のほとんどが相手の応援に回った“アウェー”で、東日本大震災の被災者への思いも、大金星を挙げた日本の選手たちの力になった。

 試合前のミーティングで、佐々木則夫監督(53)は1本のビデオを見せた。東日本大震災の被災地の映像が収められていた。「われわれのプレーは被災者の方々の力になる。『本当に苦しい時は、被災者の方々のことを思って頑張れ』と話した」という。

 映像の最後には「自分たちに今、できることは何だろう」というメッセージ。途中出場で延長後半に決勝点を決めた丸山桂里奈選手(28)にとって、福島第1原発事故の影響で活動を休止している東京電力はかつて所属した古巣だ。「思わず目がうるっとした。テレビを見ている人たちのために、サッカーを頑張るしかない」と思いピッチで躍動した。

 試合後、選手たちは被災地への支援に感謝する横断幕を持って場内を一周した。震災後、悩んだ末に東京電力から米国に移籍し、左サイドバックでフル出場した鮫島彩選手(24)の笑顔もあった。(共同)

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2011年7月10日のニュース