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唯一選出 “福島の希望の星”松本がV弾!

[ 2011年6月20日 06:00 ]

U―17W杯1次リーグB組 U―17日本代表1―0U―17ジャマイカ代表

(6月18日 メキシコ)
 U―17W杯メキシコ大会が18日(日本時間19日)に開幕し、3大会連続6度目の出場となる日本は1次リーグB組でジャマイカを1―0と下して白星スタート。3月の東日本大震災で被災したJFAアカデミー福島所属のFW松本昌也(16)が途中出場直後の後半16分に決勝ゴールを決めた。93年日本大会以来の決勝トーナメント進出を目指し、21日(日本時間22日)にフランス、24日(同25日)にアルゼンチンと対戦する。

 “福島の希望の星”がメキシコで大仕事をやってのけた。JFAアカデミー福島から唯一選出されたFW松本が値千金の決勝ゴール。後半11分から途中出場すると、その5分後にDF室屋とのワンツーから左足を振り抜き、低いシュートをゴール右隅に突き刺した。

 東日本大震災が発生した3月11日、松本はアカデミーのあるJヴィレッジのグラウンドにいた。原発事故の影響で14日に東京に避難するまでは小学校の体育館で寝泊まり。アカデミー主催の壮行会では「震災で多くの方が亡くなり、今でも避難所で生活を送っている方がいる。サッカーができない人もいる。自分たちがサッカーができるのは多くの人に支えられたおかげ。お世話になった方々に喜んでいただけるようプレーしたい」と決意表明。被災地に届けるゴールだった。

 93年大会以来18年ぶりの決勝トーナメント進出へ絶好のスタート。09年の前回大会はFW宇佐美(G大阪)、FW宮市(フェイエノールト)ら多くのタレントを擁しながら3戦全敗を喫した。“プラチナ世代”が果たせなかった1勝を勢いに変えて、強豪のフランス、アルゼンチンを撃破して1次リーグ突破を目指す。

 ◆松本 昌也(まつもと・まさや)1995年(平7)1月25日、大分県生まれの16歳。07年に競争率50倍を超える難関を突破して2期生としてJFAアカデミー福島入り。U―14日本選抜、U―15、16、17日本代表。1メートル69、60キロ。

 ≪JFAアカデミー福島≫日本協会が06年4月に福島県のJヴィレッジ内に開校した中高一貫の全寮制エリート選手育成校。4月の新入生を含めて現在は男子88人、女子37人が所属。練習拠点が福島第1原発から20キロ圏内にあるため、4月から静岡県御殿場市に一時移転して活動している。

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2011年6月20日のニュース