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原口“オレ流”調整!ロンドンへの道切り開く

[ 2011年6月16日 06:00 ]

別メニューでドリブル練習する原口

 U―22日本代表のFW原口元気(20)が静岡合宿3日目の15日、日本代表MF本田圭佑(25)ばりの“オレ流”調整で19日のロンドン五輪アジア2次予選クウェート戦(豊田ス)に備えた。チームは2部練習(午後は冒頭15分のみ公開)を行ったが、原口は午前の全体練習後、攻撃陣によるシュート練習の輪に加わらず、1人でドリブルの個人練習を敢行。徹底的に個のスキルアップを図り、クウェートの堅守を打ち破る。

【U―22試合日程 メンバー】

 チーム全体による戦術練習終了後だった。引き続き攻撃陣はシュート練習に移ったが、原口はただ一人その輪から離れ、関塚監督に「ドリブル練習をしたい」と直訴。指揮官の了承を得たうえで、里内フィジカルコーチとともに個人練習に時間を割いた。

 「ドリブルの感覚を確かめたかった。シュート練習は(自分の中では)もう少し試合前にやりたいので」。日本代表をけん引する本田が今月のキリン杯後に強く訴えた“個のレベルアップ”の必要性は、原口も感じている。自ら強化すべきポイント、調整ペースを自覚しているからこその“オレ流”調整だった。

 個人練習では里内コーチからパスを受け、約15メートル間隔で立てたポールの間をすり抜けてパスを出すルーティンを繰り返した。「中盤でボールを受けてターンしてかわして、くさびに当てるイメージでやりました」。愚直なまでの反復練習の中でも常に試合をイメージすることを忘れなかった。

 原口の練習への意識が大きく変化したのは昨年末だった。アジア杯に向けた日本代表の大阪合宿に練習メンバーとして参加。そのピッチでDF長友の体の強さに衝撃を受けた。以来、長友が実践している体幹強化を導入。「昔は右足アウトサイドでドリブルは持って行く感じだったけど、今はとっさに両足が使える。今年に入ってからなんですけど」。体幹強化で自慢のドリブルがさらに進化。この手応えが現在の“オレ流”調整につながっている。

 もちろんドリブル強化の先にあるのは打倒クウェートだ。相手は引いて守りにくることが予想されるだけに、最後にものを言うのは個の、原口の突破力。「自分たちのやるべきことをしっかりやりたい」。長友の強じんな肉体と、本田のぶれないメンタルを取り入れた原口が、ロンドンへの道を切り開く。

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