イケメンルーキーが新潟救う！兄も確信「得点のにおいは感じますね」

「やるのはオレしかいない」緊急初先発に意欲を燃やす酒井宣

　Ｊ１新潟の高卒ルーキーＦＷ酒井宣福（１８）が、１４日のホーム柏戦でＪ初先発する。前線に故障者が続出している上に、柏戦の先発が濃厚だったＦＷ川又堅碁（２１）が体調不良のため１３日に行われた最終調整を欠席。７日のアウェー大宮戦で途中出場し、Ｊ初出場を果たしたばかりの酒井宣が緊急先発する見込みだ。

　今季チーム６戦目でプロ初先発のチャンスをつかんだ酒井宣は「調子は上々です。このままいければいいかな」。緊急事態にも緊張した様子はない。普段と変わらない表情で首位・柏戦を心待ちにするあたりに強心臓ぶりがうかがえた。

　この日の最終調整に川又の姿はなかった。１２日の紅白戦で主力組のＦＷを務め、柏戦ではＪ初先発が有力視されていたが、黒崎久志監督（４３）によると「体調不良で午前中に病院へ行った」という。ケガ人続出、さらに川又のアクシデントで、前節にＪデビューを果たしたばかりの酒井宣に出番が巡ってきた。

　左足裏を痛めていたＦＷ大島秀夫（３１）はこの日から練習に合流したが、コンディションは完全ではない。痛めていた左太腿を１２日の紅白戦で悪化させたＦＷ田中亜土夢（２３）の出場も微妙だ。大宮戦で負傷したＦＷブルーノ・ロペス（２４）とＭＦチョ・ヨンチョル（２１）も戦線離脱しており、チーム状態は非常に苦しい。そんな中、ルーキーＦＷは「やるのはオレしかいない。出たら点を取ってやろうと思うし、チャンスを生かしたい」と頼もしかった。

　大宮戦では後半４３分から出場し、ミドルシュートを放って見せ場をつくった。「シュートの感覚をつかめたし、どのタイミングでボールを受けたらいいかも分かってきた」と手応えはつかんでいる。兄のＤＦ酒井高徳（２１）も「あいつは緊張するタイプじゃないんで。この前（大宮戦）も積極的にシュートを打っていったし、何か得点のにおいは感じますね」と左サイドからのクロスで弟のゴールを後押しする。黒崎監督が「度胸がある」と認める１８歳が、チームの危機を救ってくれるはずだ。