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ザックジャパン南米選手権再び辞退も…海外組交渉難航

[ 2011年5月10日 06:00 ]

 7月の南米選手権(アルゼンチン)の海外組招集をめぐり、欧州行脚中の日本サッカー協会の原博実強化担当・技術委員長(52)と各クラブとの交渉が難航していることが9日、明らかになった。日本協会関係者によれば、アルベルト・ザッケローニ監督(58)が第1候補として選考した15人全員の招集はほぼ不可能な情勢。今後は代替選手の招集を含めて再検討するが、再び出場辞退の可能性が出てきた。

 やはり欧州の各クラブとの交渉は難航を極めている。現在、原委員長はドイツ国内で日本人が所属する各クラブに対し、南米選手権への選手派遣を要請し続けている。だが複数の関係者によれば、DF内田のシャルケ、FW香川のドルトムントとの直接交渉は不調に終わり、中には強化担当が交渉にすら応じないクラブもあったという。

 そもそも南米選手権に招待参加する日本協会には選手招集の強制力がない。南米連盟、大会組織委員会が異例の協力を表明し、既に各クラブに派遣要請の文書も送付した。だが7月は各クラブがキャンプを始動させ、ポジション争いがし烈な時期。現状では、欧州の各クラブの態度、方針を軟化させるには至っていない。

 日本協会の小倉会長によれば、招集状況の全体像が判明するのは早くて今週末。同会長は「参加させてあげたいけど、ザッケローニ監督が満足するチームが組めなければ、その時は(南米に)行けない」と出場辞退の可能性も明言した。今後は代替選手を招集して参加することを含めて再検討する方針だが、その場合、指揮官はどこまで妥協できるか。南米選手権の参加の可否をめぐる混乱はまだ続きそうだ。

 ≪南米選手権への参加条件≫J1、J2開催時期と重なる日程のため海外組15人の招集が条件。その上でJ1各クラブは主力を除く若手1人、J2各クラブは主力を含む1人の招集を了承した。

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2011年5月10日のニュース