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カズ魂でロスタイム逆転!水戸 被災地から勇気の1勝

[ 2011年4月23日 15:41 ]

J2第8節 水戸2―1徳島

(4月23日 Ksスタ)
 東日本大震災の影響で中断していたJリーグは23日、48日ぶりに再開。被災地のトップを切ってホームで試合を行ったJ2水戸は、ロスタイムの劇的なゴールで徳島に2―1で逆転勝ちし、“最後まであきらめない姿勢”を見せつけた。

 強い風雨の中で迎えた再開初戦。水戸は柱谷監督のプラン通り、風下の前半には相手の攻撃を耐え、後半一気に勝負に出た。0―1の後半16分、風に乗った右クロスをFW岡本がダイレクトヘッドで叩き込んで同点。ロスタイムには途中出場のFW常盤が左足を振り抜き、劇的な勝ち越しゴールを決めた。

 「カズさんと同じように勇気を与えられたら、と思っていた」という23歳の常盤。3月29日に行われた慈善マッチでゴールを決めた横浜FCのFW三浦知に感銘を受け、自分も被災地の人々に元気を届けたいと思っていたという。

 ホームのケーズデンキスタジアムは屋根などが破損し、メーンスタンドが使用できない状態。それでも震災で被害を受けた人々のため、地元開催にこだわった。1万2千人収容の同競技場は約7千人が入るメーンスタンドが照明設備が壊れて使用できず、観客を入れなかった。修繕の見通しも立っていない。バックスタンドと両ゴール裏で観戦した観客は1273人だった。それでも「被災地として絶対勝たなくてはいけない」(柱谷監督)という覚悟で臨んだ試合で、見事に勝ち点3を獲得。闘将・柱谷監督は満開の笑顔で「これからも前進する姿を見せます」と高らかに宣言していた。

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2011年4月23日のニュース