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ドルトムント欧州CL本大会切符!リーグVに王手

[ 2011年4月19日 06:00 ]

前半23分に先制ゴールを決めたドルトムトのゲッツェ

 日本代表MF香川真司(22)が所属する首位ドルトムントが17日、ホームでフライブルクに3―0と快勝。勝ち点を69に伸ばして残り4試合で2位以上が確定し、02~03年以来9季ぶりとなる欧州CL本大会出場を決めた。また、この日敗れた2位レバークーゼンとの勝ち点差を8に広げ、次節(23日)にも01~02年以来9季ぶり7回目のリーグ優勝が決まる。

【日程&結果 順位表】

 ドルトムントの本拠地ジグナル・イドゥナ・パークは優勝したかのような今季最高の盛り上がりを見せた。先発の平均年齢が22・9歳という若いチームが快勝し、来季の欧州CL本大会出場が決定。一時は経営危機に陥って低迷した名門を復活に導いたクロップ監督は「完璧な結果だ。きょうの試合で状況が前進したのは間違いない」と“王手”をかけたリーグ優勝への確信を口にした。

 香川の活躍で前半戦に築いた“貯金”が効いた。日本から来た無名の若者が開幕からトップ下に君臨し、リーグ戦17試合でチームトップの8得点。うち5点が決勝点と抜群の勝負強さで首位独走の原動力となり、リーグ公式サイトが選ぶ前半戦のMVPに選出された。

 リーグ戦折り返し時点で2位との勝ち点差は10。しかし、1月のアジア杯で右第5中足骨を骨折した香川を欠いた後半戦は苦戦した。前節まで5連勝の2位レバークーゼンに勝ち点差5にまで詰め寄られていたが、なんとか頂点まであと一歩にこぎつけた。

 今季中の復帰を目指してリハビリ中の香川は試合前、ピッチに姿を見せ東日本大震災の被災者へ1500ユーロ(約18万円)を送ることを発表。ゴール裏から湧き起こった大きな“カガワシンジ”コールは、サポーターの高い評価と感謝の表れだった。

 Rマドリード、マンチェスターU、バイエルンM、ACミランなど名だたるビッグクラブが香川獲得に興味を示していると報じられる中、本人は残留に前向きだ。キッカー誌のインタビューで「ドルトムントで(来季)欧州CLを戦えることは凄いことだと思う。このクラブで全てがうまくいっているし、幸せを感じている」とコメント。次節ボルシアMGに勝って、レバークーゼンが引き分け以下なら優勝が決まる。香川が目標に掲げていたピッチで優勝を味わうことは難しくなったが、若さと可能性に満ちた伸び盛りのチームで来季、世界最高峰の舞台に臨むことになりそうだ。

 <レバークーゼン 逆転V厳しく…>逆転Vが難しくなった。5連勝でドルトムントを猛追していたが、ファンハール監督解任でテコ入れを図ったバイエルンMに5失点で完敗。開始7分でオウンゴールで先制点を許したMFロルフェス主将は「厳しくなった」と漏らした。来季からバイエルンMを指揮するハインケス監督は対戦前に「2―1で勝つ」と訴えていたが、結果的に欧州CL出場圏の3位浮上をアシスト。地元紙エクスプレスは「(バイエルンのために)これ以上、彼に何ができる?」と皮肉った。

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2011年4月19日のニュース