×

G大阪 大震災後初の公式戦…「良いニュースを」

[ 2011年3月15日 06:00 ]

 G大阪は、15日、ACL1次リーグのアウェー・天津泰達(中国)戦を行う。

 震災後Jクラブでは初めて公式戦に臨む。G大阪の西野監督は公式会見で「今、日本は歴史的な惨事の渦中にある。日本国内のスポーツが自粛している中、中国で試合ができる我々は幸せなことだと思う」と話し「わずかながらでも、日本の皆さんにガンバも一生懸命やっていることを伝えられれば」とプロフェッショナルとしてできる最大限の努力に努め、勝ち点3を奪うことを誓った。

 地震当日は空路で東京に移動しており、成田空港からバスで約5時間をかけて深夜に都内のホテルに入った。翌12日はホテルに隣接する公園などで軽めのメニューを消化し、新幹線で愛知・中部国際空港へ向かい、13日は天津まで約3時間のフライト。連日の長距離移動を余儀なくされた。しかし指揮官は「被災者の方のことを考えれば僕らの移動なんか問題じゃない」と、体調面の不安を一掃。股関節痛を抱えるFWアドリアーノも出場の見込みで、宮城県出身のMF佐々木も帯同している。天津泰達フットボールスタジアムでの最終調整ではミニゲームなどで汗を流し、昨季中国スーパーリーグ2位の天津撃破への態勢は整いつつある。

 東北地方を中心に、被害は時間を追うごとに拡大している。西野監督も仙台市内に住む親類と12日深夜にやっと連絡が取れた。不安は拭い切れていないが「頑張ってくれ」と逆に激励を受けたという。そんな中、行われる今月唯一の公式戦。会見に同席した主将のDF山口は「試合ができるのは皆の助けがあったからこそ。少しでも良いニュースを届けられれば」と悲壮な覚悟を示した。

続きを表示

2011年3月15日のニュース