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「今こそやろう」ザックジャパン 親善試合決行!

[ 2011年3月14日 06:00 ]

 日本サッカー協会は13日、東日本大震災の影響で開催の可否が問われていた日本代表のモンテネグロ戦(25日、静岡・エコパ)、ニュージーランド戦(29日、東京・国立)を予定通り開催することになった。東京都文京区のJFAハウスで小倉純二会長(72)と田嶋幸三副会長(53)が会談し、開催準備を進めることを決定。一方で、12日にイタリアに帰国したアルベルト・ザッケローニ監督(57)の再来日は未定となっている。

 ザックジャパンが日本を勇気づける。日本協会の田嶋副会長は「代表戦はやります。小倉会長からも“今こそやろう”という話があった。まだ時間もあるし、静岡もそうだが、世界中に東京は、日本は大丈夫だと伝えたい」と語った。今後の日程を白紙としていた前日から一転、モンテネグロ戦、ニュージーランド戦とも開催することになった。

 東日本大震災が起きた11日以降、世界各国で震災の様子が報道された。日本協会にはFIFAのブラッター会長、アジア連盟のハマム会長ら世界中のVIPから多数のお見舞いが届いた。田嶋副会長は「心配の声がたくさん届いて、今こそ(日本を)見せないといけない」と力を込めた。

 被害状況が明らかになるにつれ、東北地方を中心に被災者の数は拡大している。被災者の感情を考慮すれば、簡単な決断ではない。だからこそ、休日にもかかわらずトップ会談は行われた。田嶋副会長は「チャリティーというだけでなく、さまざまな角度で考えていかないと。サッカー界全体で日本中を元気にすることを考えたい」。義援金を募るなど、何らかの支援活動を行うことも示唆した。

 ザッケローニ監督は前日、スタッフとともに母国で暮らす家族に元気な顔を見せるため、イタリアに緊急帰国した。17日に予定されるメンバー発表、監督の同席などはすべて未定で流動的な側面を残している。さらに、深刻な電力不足の中で25、29日とも大量の電力を消費するナイターを開催することにも疑問は残る。日本協会トップは代表戦の開催を決断したが、論議を呼びそうだ。

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2011年3月14日のニュース