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浦和にまた暗雲…達也、左太腿痛でリタイア

[ 2011年3月10日 06:00 ]

田中不在の中、練習で指示を出すペトロヴィッチ監督(左から2人目)

 J史上初の4年連続開幕戦零敗を喫した浦和が、さらなるアクシデントに見舞われた。さいたま市内で行われた9日の練習でFW田中達也(28)が左太腿の痛みを訴え、途中で離脱。FWエスクデロ・セルヒオ(22)も右太腿痛で別メニュー調整中で、ホーム開幕戦となる12日のG大阪戦(埼玉)に向け、暗雲が漂ってきた。

 開幕の神戸戦に0―1で敗れ、ただでさえ暗いムードの浦和に追い打ちをかける出来事が起きた。田中が午前練習の途中で首をひねりながら自ら離脱。その姿は午後練習のピッチにはなかった。

 「左太腿の筋肉に張りがあったので、ひどくならないように休ませた。G大阪戦?今のところ90%大丈夫」。ペトロヴィッチ監督は軽症を強調したが、これまでも故障で幾度となく長期離脱を余儀なくされてきた田中だけに予断を許さない。しかも、主将のMF鈴木が出場停止なのに加え、開幕前から切れのある動きで好調を維持していたエスクデロも右太腿痛のためG大阪戦の欠場が決定的だ。田中抜きで行った紅白戦(12分×3本)では主力組がサブ組に0―3で完敗。指揮官は「紅白戦の感想?青が良かったね」と青色ビブスをつけたサブ組を褒めながら力ない笑顔を見せるのが精いっぱいだった。

 午後練習後は選手主導で緊急の“夕焼けミーティング”も行われ、ペトロヴィッチ監督も交えて約20分間激論がかわされた。すでに約4万8000枚のチケットが売れるなど期待の高いホーム開幕のG大阪戦を前に、まさかの緊急事態。そのG大阪とは公式戦8戦連続勝ちなし(2分け6敗)で、最近13試合で1勝(8分け4敗)しかしていない。しかもホームで勝ったのは06年が最後だ。

 それでもペトロヴィッチ監督は「われわれは浦和レッズ。大学生とは違う。今度はホームだし、G大阪がわれわれに対応する姿を見せたい」とあくまで試合の主導権を握る構えだ。大サポーターの前で迎えるホーム開幕戦。連敗は許されない。

 ◆田中達也の故障歴 05年10月の柏戦で右足首を脱臼骨折して以降、肉離れなど故障が頻発。09年5月には腰痛で復帰まで4カ月を要し、結局この年は自身唯一のシーズン無得点。昨季は8月に右肩を脱臼、10月には右膝を痛めた。

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2011年3月10日のニュース