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アジアの情勢に変化…「ハマム―鄭夢準」体制終了

[ 2011年1月7日 08:47 ]

 6日にドーハで開かれたアジア・サッカー連盟(AFC)総会の役員選挙で、日本サッカー協会の田嶋幸三副会長(53)はAFC選出の国際サッカー連盟(FIFA)理事選に初挑戦し、敗れた。ただ、田嶋副会長は「30カ国を回ったことや日本の正攻法のやり方は共感を得た」と、4年後の次期選挙に向けた収穫も口にした。

 AFC選出のFIFA副会長選では、ハマムAFC会長と結束した現職で59歳の鄭夢準氏(韓国)が35歳のヨルダン王族、フセイン氏に敗れた。韓国出身のAFC関係者は「フセイン氏はハマム会長と反目するアジア・オリンピック評議会会長の協力を得て、ブラッターFIFA会長も味方にした。鄭氏はこれで終わり。ハマム会長も危うくなった」と、アジアのサッカー界の“双頭体制”が崩れた象徴とみた。

 田嶋副会長は張吉龍AFC副会長(中国)と東アジア出身候補を一本化できずに劣勢を強いられたが、当選ラインの過半数に4票足りない19票を獲得した。AFC加盟各国への育成資金援助や指導者派遣など地道な活動が評価されていると実感したようだ。

 田嶋副会長はじっくりと敗因分析して出直すという。クリーンさは保ちながら、情勢を見渡した実利的な選挙戦略も必要だ。AFC内での政治力では圧倒的に劣るフセイン氏が鄭氏を破った例は参考になるだろう。(共同)

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2011年1月7日のニュース