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西南大学アメフット部グリーンドルフィンズ

 【いくぞ!甲子園ボウル 昨年、東海地区強豪名城大撃破で手応え!今年は打倒関西】

 九州、山口各県の大学、高校の運動部や注目選手を取り上げる「スポニチキャンパス」。今回は、今年で創立100周年を迎える西南大のアメリカンフットボール部「グリーンドルフィンズ」。昨年、九州勢で初めて甲子園ボウル出場権を懸けた「全日本大学選手権トーナメント」西日本代表決定戦に進出した同部。再びの挑戦、そして悲願成就へ、その強さの秘密を探ります。

打倒関西、日本一を目標にする西南大アメフット部

 もう一度関西と対戦する――。

 今季の目標へ向かい“緑の戦士たち”は再び走りだした。昨年の全日本大学選手権西日本代表決定戦で関西王者の立命大に17―48で敗戦。09年に全日本大学選手権になって以降九州勢として初めて決定戦まで進んだが関西の壁は厚かった。それでも主将のLB(ラインバッカー)今村謙太(4年)は「立命戦はめちゃくちゃ楽しかったです。負けての悔しさというより、4年生とやれない寂しさの方があった。やり切った感はあったと思う」と明るい表情で振り返る。

 それには理由があった。九州代表は10~14年の5年連続で選手権の準決勝で東海地区代表に敗れた。特に名城大には3年連続で九州勢は敗戦。そのため昨年は目標を打倒東海地区、その中でも名城大に照準を合わせた。「名城が出てこなければ仕方ない気持ちで研究した。どうやって勝つか新チームになってみんなで考えた」と桑原直樹監督(56)。たどりついた結論は筋力、フィジカルをもっと鍛えることだった。西南大の選手を見るといかにもアメフット選手らしいガッチリ体形が多い。コーチから選手に期間と目標体重が設定されるからだという。今村主将は一日7食。入部当初は62キロだった体重は26キロ増の88キロ。「一日練習すると2キロは減ります。食べないと減るだけなので食って筋力トレ、練習の繰り返しです」と笑う。

 そして迎えた準決勝の1週間前。映像で名城大の試合を見た桑原監督は「これは勝ったな」と確信した。伝統的に体の大きな選手が多い名城大より、自軍の選手の方が「大きくて技もうまい」と感じたからだ。予想通り名城大を22―7で撃破。普段から関西の大学と練習試合を行う東海地区の大学と違い、九州勢同士で練習試合をすることが多い西南大にとって名城大を倒し、立命大と試合をしたことは、大きな経験となった。

 迎える今季。5人で構成され得点の土台を築くOL(オフェンスライン)の選手が多く卒業し下級生中心になったため、何度も練習を繰り返している。さらには筋力トレの回数を昨年の週3回から4回に増やした。「去年のチームより体が小さくて筋力トレしないと勝てないと思った」と今村主将。約1時間、上半身、下半身と鍛える場所ごとに分かれて行っている。

 九州の高校にアメフット部はなく、部員は大学から競技を始めた選手ばかり。エリートが一人もいない雑草軍団が再び旋風を起こして見せる。

キックの練習で汗を流すキッカー・帆足

 ≪キッカー帆足 サッカーで鍛えたキック力武器≫小学校から12年間サッカー部だった帆足拓哉(4年)はK(キッカー)というポジションを知り入部した。「決めると目立つけど外しても目立つ。緊張感は凄くあります。タッチダウン後のトライフォーポイントやキックオフのキックを務める。チームの勝利に大きく関わるので責任感が求められる。そのため精神面、確実性を磨く練習を行っている。「自分が外したら自分以外の人がグラウンドダッシュするのを一人で見ておくとか、5本連続でキックが決まるまで全体練習が終われないという状況でやりました」。4本目で外すこともあれば5本目で外すこともあったが「試合だともっとプレッシャーがかかる。いろんな角度から練習した」と試合で勝つためにひたすらボールを蹴った。現在のキックの飛距離は47ヤード。筋トレで伸びたといい、現在の目標は50ヤードだ。1ヤードは0・9144メートルで50ヤードだと45・72メートル。自らのキックで勝利を導く。

 ▼西南大グリーンドルフィンズ 73年創部。72年にNFLで史上唯一となる全勝優勝を成し遂げたマイアミ・ドルフィンズと学校カラーのグリーンから名付けた。

 ▼ 全日本大学選手権トーナメント 全国の大学アメフット部に甲子園への道を開けさせる目的で09年より東西大学王座決定戦から全国8地区連盟代表校(関東2校)がトーナメントを争う方式に変更。九州代表は初戦で東海代表と中四国代表の勝者と対戦。勝利すると関西学生リーグの2位、勝てば同1位チームと対戦する。

 ▽西南大 1916年、C・K・ドージャーが創立者となり、福岡市大名町(現・中央区赤坂)に旧制男子中学校の「私立西南学院」として開設。今年で創立100周年。野球やラグビーも盛ん。主なOBにプロ野球の門田富昭氏(元大洋)、芸能リポーターの井上公造氏。

【マネ10人衆「ありがとう」が活力 選手の動き、他大学の試合のビデオ撮影も】

マネジャーの(後列左から)大門葵さん、立石奈緒子さん、森本祥枝さん(前列左から)田中愛奈さん、川田蒔さん、吉田咲稀さん、山口若菜さん

 選手を支えるのは美人マネジャー10人衆だ。主な仕事は水を選手に渡したり、選手の動きをビデオ撮影したりするなど部の運営に務める。

 他大学の試合に足を運びビデオ撮影するなどの役割もこなす。吉田咲稀さん(4年)は「ありがとうと言われるとやりがいを感じます」 と照れ笑い。「不通に水を渡して感謝された時と勝った時ですね」と田中愛奈さん(3年)も賛同する。

 7つの各ポジションごとに1~2人を配置しサポートしている。選手のテーピングを巻く作業もトレーナーに指導を仰いだり、独学で勉強をするなど個々が努力してこなす。昨年の名城大戦の勝利に、田中さんは「目標へ向けて私たちもサポートしていた。ビデオに声が入るぐらい喜びました」。吉田さんも「涙が出るほどうれしかった」と振り返った。関西挑戦へ汗を流す選手をこれからも陰からアシストする。

[ 2016年6月30日 ]

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