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甲南大学アメリカンフットボール部レッドギャング

 【燃える5季ぶり1部 赤の逆襲】

 レッドギャングの逆襲が今、始まる。甲南大アメリカンフットボール部「レッドギャング」は昨季2部で全勝優勝を飾り、入れ替え戦も勝利。創部60周年の節目を飾った。意識改革が実り、たどりついた5季ぶりの1部。甲南大カラーを前面に押し出し、リスタートを切る。

勢揃いした甲南大学アメリカンフットボール部員

 夕暮れの六甲アイランド。DL砂川敏樹(4年)の「ハドル!」の一声で空気が一瞬にして引き締まる。5季ぶりの1部で戦う甲南大アメフット部が掲げた今季のテーマは「START&FINISH」。「アップから気持ちを入れてやっています。毎日、120%の力を出し切ることを意識しています」。主将の言葉が熱を帯びる。

 逆境を乗り越えてきた。2年前の14年シーズン、2部で2勝3敗と初めて負け越した。フルタイムのコーチはおらず、学生主体が甲南大のカラー。それを崩さず、勝利を追い求めるには―。4年生を軸にモラルから見直し、体づくりから取り組みを変えた。

逆襲を期す(左から)DL砂川敏樹主将、RB福崎亘記、DB土井康平

 各自に任せられたプロテイン摂取を強制にし、練習後にはビニールプールに用意した“氷風呂”につかるのが日課に。最大で入学時と比べ、体重が15キロ増えた砂川も「寒い時は氷風呂に入るのがつらいんですが、次の日の練習はとても楽になった」と効果を実感したという。中心選手はOBの尽力で社会人チームの練習に参加。技術や取り組み、あらゆることを吸収した。

 迎えた15年シーズン。順調に勝ち星を重ね、全勝で12月の入れ替え戦へ。9―3で桃山学院大を退けた。創部60周年の節目に5季ぶりの1部昇格。それは1部を知らない世代がなし遂げた見事な復活劇だった。

 もちろん課題も見えた。入れ替え戦ではTDを取れず得点は3本のFGだった。オフェンス力のアップはもちろん、DB土井康平(3年)は「1部のレシーバーは強かった。スピードも2部とでは極端に違う」と差を痛感したという。RB福崎亘記(3年)は昨季リーグ戦初戦後に鎖骨を骨折。入れ替え戦まで試合に出られなかっただけに「筋トレと食事は本当に大切。今はタンパク質を意識して取っています」とコンビニで売っているサラダチキンをおやつ代わりに食べるようにしている。1部昇格の原動力となった4年生の意識改革は確実に後輩へと受け継がれた。

 1部で戦うにふさわしい体と心をつくり、挑む来たるべきシーズン。「目標は日本一」。砂川の言葉に全員が力強くうなずいた。

 ▽甲南大学 1951年4月に神戸市東灘区岡本に開学、文理学部を設置。初代学長は荒勝文策。8学部で学生数は約9000人。建学の精神は甲南学園創立者平生釟三郎が提唱した「人格の修養と健康の増進を重んじ、個性を尊重して各人の天賦の特性を伸張させる」。

堀田高章監督(左)とQB井原隆太郎

 ≪熱血指揮官が復活後押し、14年就任堀田高章監督≫復活の陰に、熱血指揮官がいた。同大学を卒業直後の91年からコーチを務め、14年に就任した堀田高章監督(49)だ。「強豪校に比べ経験者は部員の3分の1しかいないし、学生主体で運営しなくてはいけない。それをいかにサポートするかです」と謙遜するが、昨年、グラウンドが見渡せる六甲アイランドのマンションに引っ越し。会社帰りにグラウンドに寄り、密なコミュニケーションを取るなどし昇格を後押しした。「他校と条件は違うが戦うのは同じ学生。一戦必勝です」とこれからも温かく見守る。

 ≪QB井原“雪辱”誓う≫今季、飛躍のカギを握るのはQB井原隆太郎(3年)だ。昨季は春にチャンスを得たものの、秋はほとんど出番なく終了。「オプションが苦手だったこともあるけれど、ふがいない結果だった」と反省する。身長1メートル80を誇る大型パサー。「パスで生きていくしかない。苦しい時に僕のパスで乗り越えられれば」と司令塔として雪辱を期す。

【マドンナ図鑑 マネジャー宇津江佑紀さん(4年)トレーナー川中真奈さん(4年)】

マネジャーの宇津江佑紀さん(左)とトレーナーの川中真奈さん


 力強く、頼もしい勝利の女神がいる。総合力で戦うのがテーマの甲南大アメフット部。マネジャーやトレーナーの女性陣も立派な戦力だ。

 ショートカットのキュートな笑顔が魅力の宇津江佑紀さん(4年)はマネジャーとして、練習のサポートからビデオ撮り、統計なども担う。毎日リポートの提出があるというマネジメント創造学部で両立は大変だが、「自分がやりたかったことでとても充実しています。学校もアットホームでみんなが仲いいし、絆を感じます」と魅力を語る。

 エレガントな雰囲気漂う川中真奈さん(4年)はトレーナー。病院でテーピングの講習や栄養講習会を受けるなど、専門知識を増やしてチームをバックアップ。「昨季は体重増量のサポートなど、少しですが力になれてうれしかったです。今季も選手と同じ気持ちで手厚く支えたいです」と意気込んでいる。

 学業もクラブも一生懸命取り組む甲南大ガールズ。引き続き、勝利のアシストをする。

【魅惑の学食 断トツ人気「天津飯」1日平均250食売れる】


 甲南大で根強い人気を誇るのが「天津飯」だ。S(税込み270円)、M(同350円)、Lサイズ(同370円)があり、MとLは卵を2個使用。1日平均200~250食売れる、断トツの人気メニューだ。中華しょう油ベースで、ショウガとの相性はバッチリ。卒業生も「これを食べると甲南大に戻ってきた」と思うそうだ。オーダーを聞いてから一つ一つ作るこだわりの逸品は、近所に住む一般の方にも好評を博している。

[ 2016年6月7日 ]

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