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渡利、初戦で敗れる つらい増量、2階級上げ五輪挑戦も「情けない」

[ 2016年8月18日 23:23 ]

女子75キロ級2回戦で敗れ、肩を落とす渡利璃穏

リオデジャネイロ五輪 レスリング女子75キロ級

(8月18日)
 レスリング女子75キロ級が行われ、渡利璃穏(24=アイシンAW)が初戦となる2回戦で14年世界選手権2位のアリーネ・ダシルバフェレイラ(ブラジル)に敗れた。

 地元ブラジルの選手と対戦。大歓声にも動じず第1ピリオドを1―0で終えたが、第2ピリオドで4ポイントを取られ逆転を許す。最後まで攻め続けたが、3―4であと一歩及ばなかった。試合後「相手が大きくて力があるのは分かっていたので、横から崩してタックルでいく(練習を)やってきたが、取りきれなかった」と振り返った。

 昨年9月の世界選手権で、日本は6階級のうち5階級で五輪代表が内定。後輩の川井に敗れて出場できなかった渡利は五輪代表の座をつかむため、唯一出場権がない75キロ級への転向を決断した。本来の63キロ級から2階級上げるため、起床直後と就寝前も合わせた“1日5食”の生活。朝昼晩の3食は「吐きそうな120%、150%」を食べ、「体重計に乗って足りなければまたおかわりして」と寮の食堂に1人居残り、顎が疲れても1時間以上かけて胃に押し込み続けたという。

 そんな減量よりつらい増量を乗り越えてたどりついた夢舞台だったが、名前と同じ「りお」五輪で悲願の金メダル獲得をつかむことはできなかった。「ここで勝てないと、いままでやってきたことは意味がない。みんなが金メダルを獲ってきて、金メダルを獲って帰りたかった。情けないです」と肩を落とした。

 ◆渡利 璃穏(わたり・りお)14年仁川アジア大会63キロ級優勝。75キロ級に転向し、15年全日本選手権優勝。愛知・至学館高、至学館大出、アイシンAW。1メートル63。24歳。島根県出身。

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