×

2番手エース佳純の勝利が勢いつけた

[ 2016年8月18日 10:05 ]

<リオ五輪 卓球>試合に勝ってガッツポーズの石川

リオデジャネイロ五輪・卓球

 【松下浩二の目】日本の戦いぶりは団体戦の理想型だった。まず福原が初戦を落とした後の2番手で、エース石川が1勝1敗のタイに戻した。第1ゲームは7―10から5ポイントを連取して逆転し、結局ストレート勝利。石川にとってはロンドン五輪のシングルス3位決定戦で敗れた相手で、いろいろな思いがあったと思うが、チームを勢いつける勝ち方だった。

 石川の勝利がダブルスでの連勝につながり、伊藤が登場した4試合目の前には日本の勝利を確信する出来事もあった。日本は3選手が集まって作戦を練る一方、シンガポールは試合を控えるフェンに寄り添う選手がおらず孤立。1勝2敗と追い込まれていた世界4位のフェン自身も視線が定まらず、集中力を欠いていたように見えた。チーム力の差は歴然だった。

 それにしても伊藤の戦いぶりは素晴らしかった。15歳とはいえ既にキャリアは10年以上。勝利に驚きはないが、攻めの姿勢を貫いた精神力の強さには目を見張るものがあった。19歳で迎える東京五輪では、さらなる飛躍が期待される。 (五輪4大会連続出場、97年世界選手権男子ダブルス銅メダリスト)

続きを表示

この記事のフォト

2016年8月18日のニュース