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【数字は語る】“世界一の力持ち”体重1キロ当たりでは男子8階級ワースト

[ 2016年8月18日 11:30 ]

試技を成功させ、会心の笑みを浮かべる三宅宏実(AP)

リオデジャネイロ五輪重量挙げ

 重量挙げ男子の105キロ超級を制して「世界一の力持ち」となったのはジョージアのタラハゼ。スナッチより記録が格段にアップするジャークでは258キロを成功させた。ただし1メートル97のタラハゼの体重は157キロ。体重1キロ当たりでどれだけ挙げたかを計算してみると1・64キロで、これは男子8階級の中のワーストだった。

 この数値が最も高いのは最軽量の56キロ級で金メダルを獲得した中国の竜清泉(25)で3・04キロ。ジャークでは170キロを成功し、1メートル50と小柄ながら体重1キロ当たりではタラハゼの1・85倍に相当する重さを持ち上げている。

 女子48キロ級で銅メダルを獲得した三宅宏美(30)は107キロを成功させており、この数値は2・23。もしタラハゼの体重が48キロしかなかったらジャークの予想記録は79キロとなるため、筋肉の質という観点からは“世界一”ではないという結果が出ている。

 <男子105キロ超級>13年にドーピング違反で2年間の資格停止処分を受けたタラハゼが最後の試技でジャーク258キロを挙げ、トータル473キロをマーク。イランの伝説的英雄レザザデが持っていた世界記録を16年ぶりに1キロ更新し、初の金メダルを手にした。昨年の世界選手権はロフチェフ(ロシア)の薬物違反発覚で繰り上げ優勝。今回もロシア勢不在の中で頂点に立ち、「金メダルを家族、友、ジョージアにささげたい」と誇らしげだった。

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2016年8月18日のニュース