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【広瀬栄理子の目】「タカマツ」速い連続攻撃で崩せた、メダル楽しみ

[ 2016年8月13日 22:08 ]

女子ダブルス1次リーグ最終戦でストレート勝ちした松友美佐紀(手前)と高橋礼華組(AP)

リオデジャネイロ五輪 女子ダブルス1次リーグ

(8月13日 リオ中央体育館)
 女子ダブルスの高橋・松友ペアは、第1シードとして決勝トーナメントに進んだことで、メダルの可能性が大きく広がったと思います。

 世界ランキング1位として出場する初の五輪。初戦に注目していましたが、1次リーグは3試合とも、「得意な形」に持ち込み、「速い連続攻撃」ができていた。特に3戦目は、最後までその展開で試合を進めることができました。

 このペアの特長は、簡単に言うと、混合ダブルスのペアに近いという点です。「得意な形」は、前衛・松友、後衛の高橋の並びです。高橋選手はコースに打ち分ける重いスマッシュと、コートを広く動けるカバー力が持ち味。松友選手はシャトルへの反応の速さと、ラケットの振りの小ささを生かし、ネット前で相手の動きを見極めて打ち分けるショットを得意としています。

 その形で「速い連続攻撃」を仕掛けて、相手を崩す。女子はレシーブを高く相手コート後方に上げ、ゆっくりと展開するペアが多いですが、高橋・松友組は、水平に近い低い軌道のレシーブを返してシャトルが速く行き来する展開に持ち込む。男子ダブルス、混合ダブルスのような試合展開をすることができます。

 最近は、高橋選手が前衛、松友選手が後衛と位置が逆になっても、しっかりポイントを取ることができるようになりました。穴がなくなったことに加え、今大会はお互いが役割を落ち着いてしっかり果たしている。金メダルが楽しみになってきました。(2008年北京五輪女子シングルス代表、ヨネックスアドバイザリースタッフ)

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