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福原愛 3戦連続ストレートで4強! 初の個人メダルに王手

[ 2016年8月10日 05:30 ]

準決勝進出を決めた福原は外国人のファンから記念撮影を頼まれる

リオデジャネイロ五輪 卓球女子シングルス準々決勝 福原愛4―0フェン・ティアンウェイ

(8月9日 リオ中央体育館)
 男女のシングルス準々決勝が9日にあり、第6シードの福原愛(27=ANA)は第2シードで前回銅メダリストのフェン・ティアンウェイ(29=シンガポール)を4―0で下し、3試合連続ストレート勝ち。初の4強入りを果たすとともに、この競技の日本勢初となる個人メダルに王手をかけた。男子の水谷隼(27=ビーコン・ラボ)、丹羽孝希(21=明大)は8日の4回戦を突破。そろって8強を決めた。

 愛スマイルがはじける。第2シードのフェンの圧力に屈しなかった。団体銀メダルへの先陣を切った4年前をほうふつさせる4―0の勝利。対戦成績が通算3勝14敗だった難敵を打ち破った。

 「ヨンゼロとは思っていなかった。自分でも驚いています。凄くいい試合だったと思う。五輪は何があるか分からない。床にボールが付くまで頑張りました」
 自身の五輪初日となった8日は3回戦が18分、4回戦が33分のストレート勝ち。3試合連続で1ゲームも落とさない圧倒的な強さで、五輪初のシングルス4強までたどり着いた。

 7月は「時計の針が1周(12時間)以上するぐらい」の猛練習を自分に課した。せきぜんそくで量を積めなかった春から夏にかけての不足分を補った。「これでいい」だった練習を「ここまでする」まで追い込んだ。素早い動き、技術の正確さがよみがえった。「津軽塗って分かりますか?(漆を)薄く何回も何回も同じところを繰り返して塗るのです。それと同じような感じで、たくさん練習をして技術が分厚くなっている」とひたすら反復練習を繰り返した。

 7日は石川がまさかの初戦敗退。「4年間佳純ちゃんがどれだけ頑張ったか、一ライバルとして近くで見ていた。私も悔しい」。この日は仲間の無念を背負っての戦いでもあった。

 「五輪でメダルを獲ることが大事。子供たちの具体的な目標になる」。今でも「卓球の愛ちゃん」と呼ばれることが多い。領収書には「福田」と書かれることもあった。もっと活躍すれば、名字も浸透し、競技も普及するはず。五輪こそ、その願いをかなえられる舞台だ。10日の準決勝は前回覇者の李暁霞(リギョウカ)(中国)。09年10月の女子W杯で勝って以降は8連敗中で対戦成績は1勝9敗。しかもロンドン五輪準決勝で石川が敗れた相手だ。それでも強さが戻った今の愛なら、必ず壁を越えられる。

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