×

海老沼、金必ず!元女子63キロ級代表の妻・香菜さんと減量耐えた

[ 2016年8月7日 14:00 ]

熱のこもった練習を行う海老沼(下)

リオデジャネイロ五輪柔道

(8月7日)
 柔道家にとって五輪は一世一代の大勝負。6日(日本時時間7日)の男子66キロ級に登場する海老沼には、その後にもう一つの晴れ舞台が待っている。女子63キロ級の元世界選手権代表でもある香菜さん(旧姓阿部)と14年12月に結婚。香菜さんの引退を機に、という以前からの約束通り、高校時代からの交際を実らせてゴールインした。

 リオ五輪に全身全霊を注ぐ思いから、これまでお祝いイベントは封印していた。しかし、いよいよ来年1月に都内で挙式・披露宴を行うことを決めた。晴れがましい席に金メダルを添えることが、支え続けてくれた妻への最高の恩返しにもなる。

 前回のロンドン五輪は銅メダル。「4年前は五輪という舞台を想像もできなかった。どんなことが起こるか分からないと言われてプレッシャーもあった」。そこで味わった悔しさも糧になった。

 準々決勝で延長後の旗判定がやり直しとなる前代未聞の事態に巻き込まれた。勝利は拾ったものの、気持ちを整理できないまま準決勝で敗退。銅メダルに終わった。「判定のこともあって気持ちを切り替えられなかった」と自分の弱さに気づかされた。

 4連覇を狙った昨年の世界選手権で敗れるなど、4年間の歩みは全てが順風満帆だったわけではない。それでもつかみ取った2度目の五輪。10キロ近く落とす厳しい減量中には、香菜さんも海老沼に合わせて、わずかな食事しか口にしなかった。身もだえするような減量の苦しみに耐えられたのも、寄り添ってくれた妻がいたからだった。

 五輪出場が決まり、香菜さんから「リオに行っていい?」と聞かれた海老沼は「お願いします」と答えた。背負うべきものを背負い、立つべき舞台に立った。「夢を叶えるために奥さんも僕を支えてくれる。期待に応えたい」。あとは最後の結果を出すだけだ。

続きを表示

この記事のフォト

2016年8月7日のニュース