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男子体操団体決勝は内村で始まり内村で締めくくる!

[ 2016年7月21日 06:41 ]

出発前のセレモニーで贈呈された模型に興味津々の内村(左)と白井

 リオデジャネイロ五輪の体操男子日本代表が20日、成田空港発の航空機で事前合宿地のブラジル・サンパウロへ出発した。04年アテネ五輪以来、12年ぶりのV奪回を狙う団体総合で予選(6日)を1位通過した場合、決勝(8日)の1種目目となる床運動は内村航平(27=コナミスポーツ)が1番手で演技する可能性が高いことが判明。最終種目・鉄棒のアンカーも決定的で、Vロードはキングから始まりキングで締めくくる。

 12年ぶり金メダルへの青写真が見えた。予選は、内村が「1位じゃないと、金の可能性が半分は消える」と言うほど重要視。得点は持ち越さないが、トップ通過で決勝を迎えることをチームは想定している。予選1、2位の国が同班で演技する決勝は、1位が1種目目の床運動を先に行い、その後は種目ごとに順番が入れ替わる。床運動1番手の内村起用について、チーム関係者は「その可能性が一番高い。航平(内村)の疲労を考慮すると、自然とそうなる」と明かした。

 内村は予選はもちろん、決勝でも全6種目出場の予定。特に床運動から次の種目・あん馬への流れは、「一番きついっす。呼吸が上がった状態で、あん馬をやらないといけないので」と話したことがある。床運動を1番手で演技すれば、あん馬までの休憩時間が最も長くなる。チームは9日に都内で公開試技会を行った後、五輪本番と同じ中1日で再び試技会を実施。この時も床運動の1番手は内村が務めた。昨年の世界選手権の団体決勝でも、内村がトップバッターで好演技を披露し、37年ぶりの金メダルに導いた。

 04年アテネ五輪では、NHK刈屋アナウンサーの名実況とともに、冨田が鉄棒の着地を決めて戴冠。「アテネの栄光の架け橋を超えたい」と話す内村は、鉄棒で最終演技者となることも決定的だ。事前合宿地・サンパウロに旅立つ前、搭乗ゲートで行われたセレモニーでは、「日本中の皆さまの期待を力に変えて、団体金メダルを目指して頑張っていきたい」と気合を入れた。過去の2度の五輪では、団体は無念の銀メダル。キングが床運動で黄金の道を切り開き、栄光のフィニッシュで締めくくる。

 ▽リオ五輪の団体総合 予選はメンバー5人中4人が演技し、上位3人の得点を合計し、8チームが決勝に進出する。決勝は5人中3人が演技し、全ての得点を合計するためミスが許されない。

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2016年7月21日のニュース