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山県「1走」直訴 スタートに絶対的自信「神ってると言われたい」

[ 2016年7月16日 11:30 ]

壮行会で談笑する(左から)藤光謙司、山県亮太、高瀬慧

 リオデジャネイロ五輪陸上男子代表の山県亮太(24=セイコーホールディングス)が15日、東京都内で行われた陸上日本代表選手団の壮行会に出席し、男子400メートルリレーで第1走者を務めることを希望した。山県は12年ロンドン五輪でも第1走を務めて4位入賞。桐生祥秀(20=東洋大)、ケンブリッジ飛鳥(23=ドーム)らを擁する今大会のメンバーは日本史上最強の呼び声が高く、08年北京大会以来となるメダル獲得へスタートを決める。

 2度目の五輪開幕まで早くも3週間。6月下旬の日本選手権後は順調に調整が進んでいるという山県は、リレーのオーダーについての質問が飛ぶと「1走を走りたい」と迷いなく言った。その理由は明快かつ合理的。自身がスタートを務めることで、8年ぶりに日本にメダルをもたらすことができると確信している。

 「1走は流れをつくれる。距離はちょっと短いかなと思うが、短ければ短いほど自信はある。そういったところを生かしつつ、スターティングブロックもカーブも得意意識があるので、自分の持ち味がよく出るんじゃないかなと思う」

 山県といえばスタートだ。男子100メートルを10秒11で初めて制した13年の日本選手権では、0秒119の反応時間を記録した。人間の限界とされる0秒1を切ればフライング判定される中、トップクラスの選手でも0秒12台。10秒01の持ち時計がある桐生、後半に強いケンブリッジとの持ち味を総合的に加味しても、山県が第1走の適任者だ。

 「気付いたら代表になっていた」というロンドン五輪では大会前まで第2走を務める見込みだったが、本番では江里口に代わって1走を任された。予選を全体4位のタイムで突破し、決勝は4位(大会時に5位でその後に米国が失格)とメダルには届かなかったが、大舞台を経験したことは大きい。「チームにとってもいい起爆剤になる。一番向いていると思う」と、その視界には2大会連続の1走のみが映っている。

 目下、熱狂的ファンでもあるプロ野球の地元広島がセ・リーグの首位を独走。「今年は広島が当たり年だなと言われるように頑張りたい」とあやかる気持ちを語った山県。神スタートでメダルをもたらし、「(広島の)緒方監督から“山県君、神ってるね”と言われたい」とご褒美を期待した。

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2016年7月16日のニュース