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スマイルジャパン経験不足痛感 海外武者修行を検討

[ 2014年2月17日 08:26 ]

ソチ五輪アイスホッケー女子

 アイスホッケー女子日本代表のスマイルジャパンは1次リーグ3戦全敗で順位決定戦に回った。体格でまさる海外勢に競り負ける場面が多く見られ、国際試合の経験不足を露呈。関係者は海外挑戦の必要性を示唆しており、五輪後は海外での武者修行でレベルアップを目指すことになりそうだ。

 大会前から指摘されていた得点力不足。スマイルジャパンに突きつけられたのは厳しい現実だった。流れを引き寄せる時間帯はあっても、チャンスを決められず、GK藤本那のスーパーセーブでしのいでいた守備も、最後は相手のパワーの前に崩壊した。

 選手やチーム関係者が今回の敗因の一つに挙げたのが、外国勢との試合経験不足だ。昨年2月に五輪切符を決めた後、2度の海外遠征や日本に欧州勢を招き五カ国対抗戦などを開催。体格の違う相手に1対1の間の取り方などを学んできたが、五輪本番では競り合いは互角でもパックを奪われる場面が多く見られた。

 大沢主将は「スティックも長いし、腕も長い。私たちのパワープレー(数的有利)でも相手の4人が凄く大きくてリンクが凄く狭く感じた」と振り返った。国内では男子高校生を相手に練習を積んできたが、遠慮から手加減され、本来のボディーコンタクトを体験できていないまま終わっていた。

 そこで浮上したのが、海外での武者修行プランだ。現在のチームでは最年長の近藤、久保らが海外経験者。カナダのリーグでプレーした近藤は「海外でできればトップの選手のレベルが分かる。若い世代は大学にも興味を持っているみたいなのでトライしてほしい」と話す。飯塚監督も「1人でも多く海外でプレーできれば強化していくきっかけになる。日本に帰ったら相談したい。行動しないと」と環境整備のために動き出す考えだ。

 候補には北米の大学や欧州のリーグが挙がる。留学や欧州リーグ参戦にはTOEFLの得点や就業ビザの取得問題もあるが、五輪でメダルを獲るために、長期戦略で強化を図っていくことになりそうだ。

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2014年2月17日のニュース