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麻也、言えって言われたから「清武さまさまです」

[ 2012年8月5日 06:00 ]

<日本・エジプト>後半、ゴールを決め喜ぶ吉田

ロンドン五輪 サッカー男子準々決勝 日本3-0エジプト

(8月4日 マンチェスター)
 大きな体を伸ばしてダイブした。1―0で迎えた後半33分、清武の右FKにニアで反応。吉田麻也が得意の頭で関塚ジャパン自身初ゴールを押し込んだ。

 「清武さまさまです。そう言えと(清武に)言われたので」。チームの雰囲気の良さをにじませながら、主将は胸を張った。オールド・トラフォードでの一発に「(マンチェスターUの香川)真司より先にここで取れてうれしい。申し訳ないっす」とほくそ笑んだ。

 6月8日、A代表として出場したW杯最終予選ヨルダン戦で右膝に全治4週間のケガを負った。それでも、関塚監督の希望によりオーバーエージ(OA)枠で08年北京大会に続く五輪代表入り。指揮官は主将の重責を任せたが、その判断は正しかった。

 パッキントン合宿中の7月19日夜。関塚監督の提案で選手だけのミーティングが開かれた。若いチームの雰囲気について「明るさと軽さは紙一重。一歩間違ったら危ないと思っていた」という吉田。ミーティングをリードし、代表としての覚悟を説いた。チームは「闘う集団」(吉田)へと成長を始めた。

 戦術面も話し合い、前線からプレスをかけて、一方のサイドに追い込む約束事をつくった。4試合連続完封勝利で4強入りを決めた後、吉田は「チームは大人のサッカーができるようになった。僕自身も驚いている」と実感を込めて話した。

 「次勝てば新しい歴史ができる」。北京では1勝もできなかった。4年後の今回はすでに3勝。あと2つ、何が何でも勝ちにいく。

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