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“仏のノリさん”に?なでしこ、コンディション最優先

[ 2012年7月22日 06:00 ]

英国に到着した(左から)佐々木監督、宮間、大野ら

 “鬼軍曹”改め“仏のノリさん”が最終調整のタクトを振る。なでしこジャパンは20日にロンドン五輪1次リーグ初戦のカナダ戦の開催地となる英国・コベントリー入りした。本番まで残り4日間の練習のポイントは「コンディション」。2部練習が慣例化しているなでしこジャパンだが、今回は運動量の足りない選手に課すだけにとどめ、体調を整えることを最優先にする。

 所変われば指揮官も変わった。自身で30分も費やしてアイロンをかけたというグレーのジャケットに白いパンツ。日本選手団の爽やかな衣装も影響したのか、佐々木監督は「仏」になることを宣言した。

 25日の初戦に向けて鍵となる最終調整。「(フランス戦の)反省も含め、あとはコンディション。それが一番」。指揮官が繰り返し口にしたのがコンディション。予定では22日に2部練習となっているが「状況を見ながら。人を鬼軍曹みたいに言うなよ」と“返上”を示唆した。

 19日のフランス戦は中2日で3試合の予選を終えて挑む決勝トーナメントを想定。フランス入り翌日に2部練習を敢行するハードな内容に選手からは悲鳴が上がっていた。実際、オフを設けて日本戦に臨んだフランスとは運動量でも差があった。だが、それは指揮官はもちろん「疲れたけれど、監督が必要なこととしてやっていること」と沢をはじめ選手も理解した上でのこと。負荷の度合いは英国入りとともに緩やかにするつもりだ。

 練習はハードでなくても内容は濃い。「仕掛けの精度、守備についてはボールを奪いきるトレーニングをする」とフランス戦で出た課題の修正に精力を傾ける。

 「いいサッカーはもちろん、勝ち点3を取る試合をする」。4位だった北京五輪初戦は格下のニュージーランドに引き分けた。プレッシャーのかかる第1戦。仏のノリさんが強弱をつけた掌握術で乗り切る。

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2012年7月22日のニュース